(コラム)SEPTIC FLESHとWHITESNAKEと徳永英明を通じて趣味のスタンスを学ぶ!

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        SEPTIC FLESH



ギリシャSEPTIC FLESHインパクトは衝撃的だった、あの猟奇的なコスにもかかわらずすぐにファンになった。

まずBURRN!の評でよい点を取っていることを確認し、YouTubeで実際に聴いてみた。

それでよかったので、ネットにアクセスして買ってアルバム全部を聴いて、その良さを堪能している。

やはり徹底したヘヴィネスとスピードの追及が嬉しかったのだ。

ハードロックにしろ、ヘヴィメタルにしろヘヴィさが基調としてなければ、聴くのが難しい。

途中で止めたくなるのだ。

そして実際に止めてしまうのだ。

その2つの追及をしてくれたのみならず、ドラマ性を内包し、しかも悲壮なSEを用いたことで、さらなる気宇を有した音楽に仕上げることに貢献しているのだ。

ホラーな雰囲気をさらに醸成するには、オーケストラの音は不可欠だ。

それと忘すれてほしくないのは、プロダクションのレベルの高さである。





あまりに生々しすぎる音では、満足はしない。

やはりテクノロジーが世界的に大幅に上がった80年代の半ばに音楽を聴き始めた自分としては、あまりに前近代的な音では満足できない。

ただそれを補って余りある魅力‐例えば技巧なプレイやテクニックなど‐があれば、自然と不問にしてしまうのだ。

そういった魅力もなく、ヘヴィさもスピードも半端というのであれば自然と聴かながちになってしまい、いつしか中古盤屋に売ってしまうことになるのである。

最近、SEPTIC FLESHA GREAT MASSを聴いて、あまりの良さを認識したゆえに、すぐさまライヴ映像であるINFERNUS SINFONICA MMXIXを買ってしまったほどである。



A GREAT MASS


アルバムを聴いたときにわかったのは、このバンドの魅力を活かすには、シンフォニックなミュージックを混交させることで、さらなる音楽性の飛躍がかない、音楽的な魅力も増し、それを聴いた私は感動の渦に引き込まれることを想像できたからだ。

買って観てみるに、やはりその予感は当たっていた。

やはり、オカルトチックなミュージックにはオーケストラはさらなる魅力増を興すのだということがわかったのだ。

ただし、それを奏でるアーティスト側に、かなりの実力がなくてはならないことは言うまでもないのだ。

このバンドは、そういったものをすべて持ち合わせた稀有なバンドだ。

作曲力も演奏力もさることながら、構成力も尋常でないのだ。

そんなミュージシャンに興味のある人には、このSEPTIC FLESHはおすすめである。


“Intro & Portrait Of A Headless Man” 『Infernus Sinfonica MMXIX』収録





同じ技量の高さを持ったCRADLE OF FILTHもオーケストラとの共演をしたら、さぞかし素晴らしいライヴモノができることは間違いない。

ぜひともやってほしいものである。

Septicflesh / Infernus Sinfonica Mmxix 輸入盤
by カエレバ




SLAYER
REIGN IN BLOODMEGADETHPEACE SELLS…BUT、WHO'S BUYING?』にはかなり感動したが、それぞれのバンドのそれ以降のアルバムは、これらに抗えるアルバムがなかったがために、疎遠になってしまっていたのだ。


satugaisha  
            SLAYER



やはりヘヴィさとスピードの希薄化が主な理由であるが、そんな不満を吹き飛ばしてくれるモノを探しているのであれば、EMPERORANAAL NATHRAKHはかなりお勧めである。

そして、SEPTIC FLESHもである。

これらのバンドの魅力の虜になった人は、SLAYERMEGADETHは聴けないのではないだろうか?

過度な一般化は禁物なのは百も承知だが…。

私は、MEGADETHの30年ぶりの武道館公演に行こうとしていたが、YouTubeで最新アルバムの曲を聴くに、やはりヘヴィさが足らないし、耳朶を惹くメロディがないことが判明したがゆえに、やめようという気に傾いているのだ。

一度、タイトなプレイや作曲力を擁するブラックメタルバンドやSEPTIC FLESHの魅力に取りつかれた人には物足りないと思うのだ。

やはり他のSEPTIC FLESHのアルバムをあつめることに意識が行ってしまっているのだ。

あのPEACE SELLS…BUT、WHO'S BUYING?』のアルバム完全再現ライヴをしてくれるというのなら話は別だが…。


pisuseruzu
PEACE SELLS…BUT、WHO'S BUYING?』


しかし、これほど急激にのめりこんでしまったアーティストでも、やはりすんなりと大ファンになりえなかったのだ。

やはり前途に障害があるのだ。

聴き始めに、拒絶反応が出ることがあるのだ。

いいとは思ったけど、ここはあまり好きでないとか、物足りないといった不満が出始めるのだ。

しかし、満を持してさらに聴き進んでみる。

すると、それが気に入らなくなり、それが逆に特長に見えてくるのだ。

さらに聴く回数を重ねると、それが心地よくなりついには大ファンになるのだ。

こういうことは、ことWHITESNAKEでも経験した。

89年のMTVにおいて『SLIP OF THE TONGUE』の発売に先立ち、前作アルバムから4つのクリップと、新作からの先行シングルのクリップが流れたのだ。

その時、そのいずれもを録画していたのだ。

それまでのブルーズ色が強すぎたWHITESNAKEとは打って変わって、かなりヘヴィでキャッチーなメロを展開するように変身した様には驚愕の思いになったのだった。

“Still Of The Night”の衝撃は最たるものだった。

stillclip.jpg

これ以上のクリップを探せといわれても、今でもないのが実情だ。

その変貌ぶりに驚いたのみならずものすごいい佳曲を作るようになったバンドの変化にも驚いたのだ。

しかもメンバーは一新している。

このクリップを何度も見るうちに、かなり虜になったのだ。


●“Still Of The Night”
  ↓




しかし、それまでの私は、BON JOVIRATTといったアメリカンテイストを持つHRバンドをこよなく愛して聴いていたので、ちょっとテイストの違うWHITESNAKEを聴き続けるにはちょっとした心理的抵抗があったのだ。

しかし、それでも敢然と聴き続けるうちに、完全にWHITESNAKEの虜になったのだった。

仕事でもなんでもそうであるが、やはり新規のことをするには心理的な抵抗が存する。

「こんなことしたことないし、これまでとは違うから自分にはできない、できるわけはない!」といった反抗心が芽生える。

そこでやめたら、自分の可能性の芽を摘むことになるのだ。 心を鬼にして続けてみる。

すると、それができるようになり、「こんな面白いことだったのか!」という喜びに変わることがあるのだ。

やはり、このような過程を通じて、人間は成長するのだ。

ことはこれまでとは違った音楽を聴くことに関してもである。

しかし、ここは敢然と聴き続けるべきと思って何度も聴き続けても、好きという感情がわかなければ、そのアーティストはその人には合っていないのは明白なので、やめる方がいいだろうと思う。

そのようにして大ファンになったアーティストは、やはり永遠と大ファンのままなのではないだろうか?

こと私にとってWHITESNAKEは、そうである。

来日公演が告知された広告を見れば0.1秒で行くと決めるし、ニューアルバムが発売されればすぐさま予約を入れる。

しかし、それでも他の人が、某アーティストの大ファンになる(=必ずニューアルバムを買い、必ず公演にはいく)のは、どういう経緯を経てなるのかな、ということには興味がわく。


80年代後半BON JOVIを知り、アルバムを何度か聴くうちにすぐに好きなった。



          BON JOVI


しかし、時を経るたびにこのバンドのヘヴィさは後退し、魅力あるメロやリフは減退していった。

加えてライヴではキーを下げて歌い、ギターソロはよくないアレンジに変えられてしまう、といった理由でアルバムも買わなくなり、ライヴにも足を運ばなくなった。


しかし、このバンドは全盛期ほどではないにしろ、アルバムはヒットしているし、公演が決まれば必ずドーム規模に落ち着いている。

このバンドの片腕的存在であったリッチー.サンボラが抜けてもである。

かたやWHITESNAKE87年のアルバムはMICHAEL JACKSONの『BAD』につぐ2位を全米で記録したが、それ以降は10位、10位以内、100位圏外ということになってしまった。

白蛇の紋章
WHITESNAKE 87』

たとえ、あのデヴィッド.カヴァーデール(Vo)の年齢にもかかわらずヘヴィネスを維持して、キャッチーなメロを作り出しているにもかかわらずである。

87年のあのアルバムのヒットは日本でも凄まじかった。

以下の公演を記録したのだ。

88年 JAPAN TOUR 日程

6月11日、12日、13日、15日 代々木オリンピックプール
6月16日 横浜文化体育館
6月18日 名古屋市総合体育館
6月21日 大阪城ホール

しかし最新の単独来日公演の日程は以下になってしまった。

10月20日 大阪国際会議場メインホール
10月22日 名古屋市公会堂
10月25日 札幌 ZEPP SAPPORO
10月27日 広島 上野学園ホール
10月30日 パシフィコ横浜 国立大ホール
11月2日 東京国際フォーラム ホールA


実に半分以下の動員数である。

WHITESNAKEのあの87年のアルバムは買いライヴにも行ったけれども、最新のアルバムは買わなかったしライヴにもいかなかった、という思いでいる人は、やはり「あの87年のアルバムはよかったけれども、最新のアルバムはそう思えるリフもなく曲もよく感じれなくなった。」というだろう。

逆に、私が80年代BON JOVIのアルバムは買い、ライヴにも行ったけれども、最近のアルバムは買わず、ライヴにもいかなかった理由を聞かれたら、やはり同じように「あの87年のアルバムはよかったけれども、最新のアルバムはそう思えるリフもなく曲もよく感じれなくなった。」というのは間違いない。

これはやはり好みでもあるし、楽曲の魅力を鷲掴みにされた度合いの違いとしか言いようがないのだ。

いくらBON JOVIの魅力の減退を説いても、鷲掴みにされた人のその好みが変わるはずはないし、逆にWHITESNAKEの魅力の減退を説かれても私のWHITESNAKEへのスタンスが変わるわけはないのだ。

やはり、WHITESNAKEの大ファンにならなかった人は、部分的にはWHITESNAKEは心の隅にあるのは言うまでもない。 それはこと邦楽でも当てはまる。

私はSEPTIC FLESHを聴くが徳永英明も聴くのだ(笑)。


   
       徳永英明


この人は私が小学生の時代から知っている。

その透明感のある曲のメロディや歌メロは、日本の古き良き田園風景が思い浮かぶ音楽でありかつ、癒しの音楽そのものである。

夜型人間の私にとって、徳永の音楽は、夜聴くとこの上なくロマンティックな気分になれる至上の音楽だ。


“最後の言い訳”“輝きながら…”“壊れかけのRADIO“Love Is All”といった奥行き深い気宇を有した曲は私には不可欠の曲だ。

その他、いろんな名曲があるが、ここでは省略する。

私は、彼の某バラードベストアルバムを所有していたがその収録曲の全部を気に入るわけではなかった。

何度聴いても、そのバラードアルバムは集中できなかったので、ヤフオクで売ることにした。

すると最近すぐに入札が入った。

やはりいくらいい曲をたくさん持っているアーティストでも全部を気に入るわけではないようだ。

ゆえに、ほとんど聴かなくなったCDに関しては、手離すのがいいようだ。

やはり断捨離や風水で言われているのは10年たって使わなくなったものは手離すことで運気が上がる!」ということである。

やはりこういうスタンスがいいようだ。

いくら徳永が癒しのメロディメーカーでも、全部が全部気に入るわけではないのだ。

しかし彼の大ファンならば、全部のアルバムや全部のシングル、全部の映像モノをすべて所有しているだろう。

そんな私をその大ファンの人は、センスのない人とレッテルを貼るだろうが、仕方ない(笑)

やはり、いくらいい曲を作る人の音楽でも全部を気に入ることはないのだ。

しかし、彼のアルバムはいくつか所有しているし、同様にアルバムもである。

しかし、全部は無理だ。

やはりあのWHITESNAKE87年のアルバムを気に入ったが、それ以降はご無沙汰、という人は大勢いるだろうが、その人も同じ感懐だろう。


hwasune90
WHITESNAKE


あのアルバムはいいけれども、それ以降はそれほどでも…といった感じだろう。

そういう意見が出るのはもっともだ。

そういう似た例が私は他のアーティストでもあるからだし、87年のアルバム以外あまり気に入らない理由も理解できる。

しかし、それを補って余りある魅力があると思うから、必ずアルバムは買い、毎回必ず来日公演はいくことになってしまっている。

全部のアルバムを所有しているし、全部のシングルや全部の映像モノもである。

こういう例は誰しも5指以下だろう。

どのアーティストも全アルバム、全シングル、全映像モノを集めているほど大好きなアーティストが出てくるわけもないのが普通だろう。

そんなスタンスでいいのだ。

SEPTIC FLESHからWHITESNAKE、そして徳永英明と奇妙な組み合わせで論じたが、ここは音楽的なスタンスを決める際に参考となるように論を進めたまでである。

それを決める際に参考にしてもらえれば私は幸いだと思う。

今回は、私を一発で虜にしたWHITESNAKEの4つのクリップを収めたDVD付きの87年のアルバムを紹介したい。

●以下である。
  ↓

Whitesnake

通常盤がコチラ!
  ↓

Whitesnake


hin0571e13

●以下のサイトでも取り扱っています。
  ↓

タワーレコード


【HMV】ローチケHMV|音楽CD・DVD


今回はこれにて終了します。

ありがとうございました。

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