先日のEMPERORのEX-THEATER ROPPONGIにおけるライヴを観てきたことで、彼らへの関心が強まり、私はこれまでのこのバンドのCDやライヴDVDを取り出して、聴いたり鑑たりしてしまったのだ。
興味を喚起するのにライヴほど有力なものはない。
やはり、アルバムリリースだけでなく、恒常的にライヴをおこなうことが大事なのだ、ファンとの心の絆を築くためには。
画像採取できるサイトで、適当なワードで検索していると、意外な画像がでてきたりする。
「EMPEROR」で検索すると、下のような画像が出てきたりしたから驚いた。
勿論これはブートのジャケットの画像だろう。
異常にこれがほしくなって、これが入手できないかと、いろんなブートのサイトを探してみる。
あるにはあったが1件だけだった。
しかも海外のサイトだ。
これでは入手できないと思い断念した。
しかし,私は見たくてたまらないのだ。
『BLOODSTOCK FESTIVAL』とはイギリスでおこわれているフェスティバルだが、そこでもEMPERORは出演していたようだ。
しかも、あの『IN THE NIGHTSIDE ECLIPSE』の完全再現をおこなって。
『IN THE NIGHTSIDE ECLIPSE』
これは2014年のことであった。
これは、この海外のブートを、国内のブート屋が買い取ってコピーして売るようになることを期待するしかないようだ。
このような日本では実現できなかったフェスでの組み合わせの映像を観るために、またブート散策を無意識にする。
まさに病膏肓に入るということであろうか…しかし、この両者の組み合わせライヴは日本では実現できないのだろうか…無理か(笑)。
この『IN THE NIGHTSIDE ECLIPSE』の完全再現は日本でも行われていたのだ、2014年に。
東京ではO‐EASTで2日間したから、かなりすごいことだろう。
※そのライヴリポートがされている『BURRN!』は以下。
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ニューアルバムリリースもなく、これからさかのぼること20年も昔のアルバムの完全再現なることを吹聴しても、そんなに話題性がわくことは考えにくいが、それをEMPERORは可能にした。
やはりブラックメタルのカリスマとして喧伝されたいたのだろうが、そんな喧伝だけではこの動員は不可能だ、そのアルバムの内実が伴わなければ。
●“Inno Satana” 『IN THE NIGHTSIDE ECLIPSE』収録
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やはり、内実がいいのは実際に聴いてみても確かだ。
デビューアルバムということもあり、音のプロダクションは粗削りではあるが、演奏や歌唱はかなり素晴らしい。
しかも、このアルバムリリース当時は、聖飢魔Ⅱさながら、かなり怪しい怖いコスをしていたがゆえに、一般人には忌避されがちだ。
EMPEROR 94
しかし、それを乗り越える魅力が、聴き手の内面に完全インストールされていたがゆえに、このような会場でのライヴを敢行したのだ。
かくいう私も、このアルバムを始め聴いたときは忌避しがちだった。
あのコスもかなりホラーな雰囲気に、あまり聴くことなく他の正統派HRに逃げがちだったのだ。
しかし、聴くうちにどんどんのめりこむことになったのだった。
突き詰めたヘヴィさに、スピード、そして内奥の深い世界観とドラマ性…こういった特長を秘めたバンドには必然的に惹かれてしまうのだ、私は。
この日本での完全再現ライヴがかなった2年後にアリス.クーパーを退けて『LOUD PARK 17』にセカンドビルとして参戦し、あの『ANTHEMS TO THE WELKIN AT DUSK』の完全再現ライヴをおこなった。
この時のすばらしさが引き金になり、このバンドのモノを全部集める要因になり、実際それがかなった。
イーサーン(EMPEROR)
そして、それゆえにブラックメタルにも自然と興味がいき、色々調べることになった。
しかし、このバンドの魅力と拮抗する、あるいは凌駕するブラックメタルバンドはなかなか見当たらないのが実情なのだ。
やはりホラーチックな世界観がこういったメタルには不可欠だ。
その前に、突き詰めたヘヴィさがなくては駄目だ。
その世界観も壮大なイメージを持っていなくてはならないが、それでも曲のドラマティックな構成力、それを土台にした作曲力、そしてそれを巧みに操る演奏力がなくては話しにならない。
やりたいことが脳内に描けても、それを実行に移す能力がなくてはいけない。
いろいろ要求することは数多あるが、このバンドのミュージシャンは誰もがすべて持ち合わせているから凄いのだ。
轟音さながらの徹底したヘヴィネスを有して、それでいて奥行き深いホラーな世界観を有した構成力ある曲をスピーディに、時にドラマティックに一糸乱れずに奏でているから感服せざるを得ない。
それゆえに、聴いているうちにどんどんとその音楽に引きこまれて、いつのまにかアルバム全部を聴いてしまっていた、ということになってしまうのだ。
こういうバンドは稀有だ。
しかも、不思議なのはニューアルバムリリースでないのに、日本に来るたびに毎回1000人以上のキャパの会場でするから凄いのだ。
2001年以来、このバンドはニューアルバムを出していないのだ。
そして、日本はもちろん、海外でもこのバンドがフェスに参加すれば、セカンドビルかヘッドライナーだ。
HR/HM界の七不思議…とまでは言いすぎか(笑)
このバンドは、何故かいろんな国のフェスのプロモーターに好かれているようだ。
アルバムの売りあげ実績で勝るバンドよりも後順で演奏することしばしばなのだ。
ドイツのKREATORも日本のフェスのプロモーターに好かれている。
このバンドは、売り上げ実績で勝るバンドを退けて、今回の『LOUD PARK』でセカンドビルを務めるのだから。
とにかく、このバンドのアルバムはどれも素晴らしいが、まず手始めにデビュー作を聴くことから始めるのがいいだろうと思う。
●『IN THE NIGHTSIDE ECLIPSE』は以下!
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In the Nightside Eclipse
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『IN THE NIGHTSIDE ECLIPSE』の完全再現ライヴのリポートがなされている『BURRN!』は以下。 ↓
●以下のサイトでも取り扱っています。
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タワーレコード
【HMV】ローチケHMV|音楽CD・DVD
今回はこれにて終了します。
ありがとうございました。