DIO最盛期の威力を垣間見えるライヴ映像を観ながらロニー.ディオの偉大さを再認識する!=『WE ROCK』

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ロニー.ジェイムズ.ディオ


ロニー.ジェイムズ.ディオは偉大なメタルシンガーだった。

あまりにアクが強いがゆえに、好き嫌いが分かれるだろうが、その強靭な声帯とオクターブの広さは半端ない。

それでいて、ライヴでは一切手を抜かないし、フェイクも一切しない。

ゆえに、メジャーデビューしたRAINBOW時代はもちろん、BLACK SABBATH、そしてDIO、HEAVEN AND HELLといった、どのキャリアでも、オフィシャルライヴ映像はかなり多く、海外で放映されたライヴ映像を日本でブートレッグとして売られているパターンもかなり多い。



いくらディオファンでもその数を完全把握するのは不可能事に近いだろう。

そして彼の死後、DIO名義、BLACK SABBATH名義で多くのライヴアルバム、あるいはライヴを収めたアルバムデラックスヴァージョンで再リリースがなされている。

その数も、またすさまじい!

ファンが網羅することも勿論、購入するのも不可能なことに近いくらいだ。

こんな凄い例はそれほどあるものではない。

彼のファンは、自身でチェックするのがいいだろう。

そして探して、買って、聴くという営みは音楽ファンとしてはかなり愉しいことに違いない。

83年から始めたDIOのアルバムは、3枚目までは人様に誇れるヒットを出した。


     
  DIO 83


それ以降のアルバムは、それらに後塵を拝することになったが、それでもDIO名義でのアルバムシングルは合わせて世界で2000万枚を売ったようだ。

これだけの数字を出したのだから、それはそれで天晴れであろう。

今回紹介するWE ROCKは『LAST IN LINE』アルバム発表後のツアーの映像ものである。

83年のデビュー作HOLY DIVERと2枚目のLAST IN LINE共に全米プラチナムに輝く快挙を成し遂げた後である。


holy diver
HOLY DIVER


ロニー.ジェイムズ.ディオBLACK SABBATH在籍時にリリースしたHEAVEN AND HELLラチナムを獲得するも、次のMOB RULESでは、ゴールドに甘んじているが、その直後のDIOでは2枚連続プラチナを獲得するのである。

やはり、元BLACK SABBATHという枕詞が効いたわけではないのがわかる。

この年は、コージー.パウエルジョン.サイクスをフィーチャーしたWHITESNAKEを前座にしていた。

WHITESNAKEは、のちの成功によって今は名声を轟かしているが、しかし、この年のSLIDE IT INを聴いてみるも、まるでへヴィさにDIOに力負けしているのがこのライヴDVDを観るとよくわかる。

このアルバムSLIDE IT IN(下写真)はWHITESNAKE史上初の全米ゴールドディスクを獲得するアルバムであるが、DIOには2~3歩後に甘んじられていたのは否定できない。

slide it in

DIOの持つコンセプトは非常に幻想的である。

このライヴで演奏している“Egypt”という曲にも端的に表れている。

エジプト1917年にイギリスのカーナヴォン卿によって発掘作業がおこなわれ数百人エジプト人を使った。

そしてついに切り立つ岩山の中で無傷の印章を持つ墓が発掘された。

それがツタンカーメンの墓であった。

その後、巷で大いに語られている通り、この墓の発掘に従事した人間は呪いによって謎の死を遂げるのである。




●“Egypt
  ↓



このコンセプトは普通の大衆向けの歌ではないことがわかる。

大衆ウケするストリート系の詞とは程遠い。

~彼女は振り向いてくれないんだ…~

~新しい恋人を見つけ、僕なんて大切じゃなかったとキミは言う そんなことをきくと心が引き裂かれ、キミの姿を見ると心が痛む どんな薔薇にもトゲがある~

のちにこういった詞がウケる時代が来ても、ロニーはこういった詞にはいっさい踏み込むことはしなかった。

あくまでも自分が魂を込めれる詞を選び続けた。


非常に頑固であったのだ。

ronni

それを崩さなかったからこそ、今の名声を得ているということがわかる。

90年代の終盤においてはDIOは振るわなかったが、2000年代の終盤には再び元BLACK SABBATHのメンバーで集いHEAVEN AND HELLを結成し、世界中のメタルフェスティヴァルヘッドライナーをつとめることができた。

その1つがドイツのフェスティバルであるWACKEN OPEN AIRであり、その時の模様がNEON KNIGHTSというオフィシャル盤になっている。

これは、ロニーが道をはずさずに、ずっとこういう道を歩み続けたからこそできた、とはいえないだろうか?

流行りのものに右往左往していたらおそらくこの成功劇は生じなかったといえる。

つまり、成功とは、じっと自分のやりたいことを、流行であろうがなかろうが一身に続けてこそ掴めるもの、であるということである。

ペンシルバニア州にあるスペクトラム(下写真)という競技場、ここに登場するライヴ会場は推定13000人から15000人を擁する大きな会場である!



その来場した人の顔を見たら10代から20代の男が圧倒的に多いが、中には同年代の女もいる。

そんな多くの大衆に支持されたバンドだったのである。

ベーシストのジミー.ベイントム.アラヤ(SLAYER)のベースほどではないが唸るベース音に存在感の高さがある。

ヴィヴィアン.キャンベル(g)は、トニー.アイオミ(BLACK SABBATH)のような重心力はないが、ドライヴ感のあるギターリフが売り 物である。

“MOB RULES”がそれである。

この曲は一聴すると、イングヴェイ.マルムスティー“I’ll See The Light Tonight”に似ている。

発表した年がイングヴェイの方が遅いことから、この曲はイングヴェイが参考にしたのではないかとすら疑いたくなる。


ymGRP_0079
イングヴェイ.マルムスティー


同じBLACK SABBATH時代の“Heaven And Hell”も演奏している。

しかもドラムソロの後に続く曲であり、中間にギターソロを挟み、観客にサビを歌わせるなどコミュ二ケーションを取る場面もあるので演奏時間は長い。

こういった面から見て、この曲は非常にウケが良い。


●“Heaven And Hell
   ↓



http://www.youtube.com/watch?v=_tK7PN1PKzU&feature=related


ヒットアルバムの『HOLY DIVER』からの曲である“Rainbow In The Dark”を垣間見ると、この曲などからロニーの世界観が見れる。

暗闇の虹…非常に幻想的で幽玄な言葉である。

この曲の時に、ロニーを中心にコバルトブルーのライトが光り照らされ、客がそこに釘づけになる。

その時空間こそがロニーにしか表現できないものである…私はそう感じたのである。

独特のものがあるのだ。


       
  RAINBOW
78


この曲にしろ、“Mystery”にしろ、RAINBOW時代のポップさが垣間見れる。

RAINBOW時代の音楽的な残滓が残っているので、RAINBOWファンは必見である!


●“Mystery
  ↓




ことDIOに限らず、どのアーティストでも一緒であるが、良い出来のアルバムができたらそのアルバム発表に伴うツアーのライヴはどうしても観たくなるものである。

映像ならなおさらである!


LAST IN LINEが素晴らしい出来のアルバムであったが、そのアルバム発表に伴うツアーのDVDが発売されたので最高である。

そんなライヴアルバムであると思ってもらえたら最高である。

収録曲は以下である。
(Set List)
1. Don’t Talk To The Stranger
2. Mystery
3. Egypt~Heaven And Hell
4. Rainbow In The Dark
5. Mob Rules
6. We Rock
7. Stand Up And Shout
8. Straight Through The Heart
9. Shame On The Night
10. Children Of The Sea
11. Holy Diver
12. Rainbow In The Dark
13. Don’t Talk To Stranger


偉大なるロニー.ディオの足跡を知るにはかなりうってつけのライヴ映像であることは言うを待たない。

●おすすめである!
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●以下のサイトでも取り扱っています。
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タワーレコード

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今回はこれにて終了します。

ありがとうございました。

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