イングヴェイ.マルムスティーン.テイストを持つジョー.スタンプの最新ソロ(=『DIABOLICAL FEROCITY』)はイングヴェイ以上の期待値!

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最近、ソロのギタリストであるジョー.スタンプの最新作DIABOLICAL FEROCITYを聴いてみたのだ。

「なんだこの出来の良さは!!」…これが最初に脳裏に浮かんだ言葉だった。

この人がALCATRAZZにギタリストとして加入したことをネットで調べて知ったのだったが、なにやらこのバンドは奇妙な事態になっているようだ。

周知のように、このバンドはグラハム.ボネットが中心になって83年に結成されたものだ。

かの有名なイングヴェイ.マルムスティーをギタリストに据えて。

そのALCATRAZZ2017年グラハム.ボネットを中心に復活してライヴをおこない、アルバムを出しライヴアルバムも出した。

しかし、シンガーをグラハムを中心にしたバンドと、ドゥギー.ホワイトを中心にするバンドと2つに分かれてしまったようだ。

L.A GUNSGREAT WHITERATTなどのように、同じバンド名を冠しながらも、違うメンバーで2つのバンドを名乗るという状況がこのバンドにもきてしまったようだ。

私が、興味を持ったのは、ドゥギーの方のバンドだった。



この人は95年RITCHIE BLACKMORE’S RAINBOWのシンガーとして抜擢されたことで興味を持った。

そのあまりに現代的ないでたちと歌唱スタイルは瞠目すべきほどのモノがあった。

そして、リッチーの様式美が盛んに喧伝されていた古風なコスチュームと音楽性とドゥギーの組み合わせが興味を立てたのだ。

ドゥギーの歌のうまさはそこで確認できた。

しかし、それを活かすには、やはりリッチーの腕では無理ということが分かった。

やはり80年代に活躍したテクニカルなプレイヤーでなければ。

リッチー.ブラックモアにはタイトでテクニカルなプレイは不可能だ。


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リッチー.ブラックモア


DEEP PURPLEの時代からフィンガリングとピッキングはちぐはぐだし、耳を惹くフレーズも私には皆無なゆえに、この人を知ったときから「なぜこの人が世界一のギタリストなどと崇められているのだろう…」と不思議だったのだ。

しかし、ドゥギー.ホワイトは古典的なバンドではなく、タイムリーな音楽を体現するにうってつけなルックスを有していて、しかもヴォーカルの線もかなり強い。

95年RITCHIE BLACKMORE'S RAINBOWで歌うとなっても、ギターがリッチーではそれを活かすことはできてはいなかったのだ。

そんな思いでいたゆえに、この人の良さを活かしていないと判断し、RITCHIE BLACKMORE'S RAINBOWは私からは疎遠になっていった。

しかし、この1度の結成で終わってしまったRITCHIE BLACKMORE'S RAINBOWの後に、周知のように彼はイングヴェイ.マルムスティーのバンドに加入する。



彼の声の良さには認識できていたので、この人がイングヴェイのバンドでやるとなっては、かなり期待がかかったのだ。

すばらしい歌唱と、すばらしいギタープレイ、これが同居すればかなり素晴らしい音楽を生み出すことは可能になることはこれまでの経験から明らかだった。

しかし、このころ(2002年)には、イングヴェイはすでに更年期障害が始まっており、作曲においてもプレイにも冴えや威力がなくなってしまっていたのだ。

しかも、イングヴェイが作曲はもちろん作詞まで全部こなしてしまうようになってしまったので、ヴォーカルにも感動できなくなってしまったのだ。

なぜなら、歌詞は書いたその人の心情や思い、経験や主張が入っているのであり、書いた本人でない人が歌っても、それに感情を込めることなど不可能なのだ。

ゆえに、作詞した人でない人がどんなに上手く歌っても感動できないのは明白だろう。

※参考ページ

eurokennes.blog60.fc2.com



作曲のみならず、作詞もすべてイングヴェイがこなしてしまう…これではまるで感動できない悪しきトータルコントロールだったのだ。

この期のイングヴェイのアルバムは感動できる代物にはなれず。

ゆえにドゥギーが参加したイングヴェイのアルバムは2枚とも(ATTACK!』UNLESH THE FURY)売りに出したのだ。

いくら歌唱力が素晴らしくとも、歌詞をシンガーが書かない場合感動できる代物にはなりえないのだ。

88年BON JOVIを見て、アメリカンハードロックの最前線をこのバンドが走り続けてくれる、と当時は思ったが現実はそうならず、その線でいってくれるのは、私の中ではDAUGHTRYに取って変わった。


 
     DAUGHTRY



86年SLAYERREIGN IN BLOODを聴いて、このバンドこそがヘヴィメタルの前線を走り続けてくれると期待していたがそうはならず、私の中ではEMPERORに取って変わった。


 
     EMPEROR


そして、90年イングヴェイ.マルムスティーを知って、この人こそがネオクラシカルなHRの前線を走ってくれると信じていたがそうはならず、99年ALCHEMY以降はずっと駄作続きだ。

その停滞を打破してくれるアーティストを待ち望んでいたが、今になってジョー.スタンプが果たしてくれるとは思わなかったのだ。

この人のことは90年代の半ばから知っていたし、そのソロアルバムのジャケットもイングヴェイが使っているストラトキャスターが載っていたゆえにイングヴェイからの影響ありか?あるいは亜流か?」と詮索するだけで、実際アルバムを買って聴くことは出来なかった、お金がなかったゆえに…(笑)。

しかし、かつてイングヴェイが在籍していたALCATRAZZのギタリストに、イングヴェイを模倣しそれを自身の音楽に昇華させていたジョーALCATRAZZのギタリストとして白羽の矢が立つのは自然なことで、それゆえにジョーに興味を持ち、20年以上ぶりでイングヴェイ風ミュージックに興味がわき、そして聴いてみたが、それがこのようにいい出来であるとは予想外だった。



こう書くと、オリジナルがイングヴェイならば、イングヴェイ路線はイングヴェイの方がいいんじゃ、という素朴な疑問がわきそうであるが実際は違う。

今のイングヴェイは演奏にも興奮する要素がなくなってしまったのだ。

最近のアルバムを聴けば、それなりにイングヴェイは聴けるが、それでも興奮することはなくなってしまったのだ。

冴えもないし、パッションも感じれないのが実情だ。 84年の彼のソロデビューから97年FACING THE ANIMALまでは感動できる素晴らしいアルバムではあるが…。

しかし、ジョーの最新のソロアルバムは、最初から最後までテンションが上がりっぱなしでアルバムを聴くことができるのだ。


 
    ジョー.スタンプ


最初から最後まで、インストしかないアルバムをここまで緊張感を維持しながら聴かせるギタリストはジョーが最初である。

この人のアルバムを全部集めようかと思ったくらいである。

ではそのアルバムからの1曲を以下、紹介したい。
  ↓



しかし周知のように、インストアルバムは、廃盤や生産中止になりやすい。

概して、退屈しやすいからだ、歌の入っているアルバムに比べて。

ゆえに、みんなそちらを聴いてしまうのだ。

ジョーのアルバムを調べたら、2枚を残してすべて廃盤だ。

その入手可能なものをすぐに収集しなくてはならないようだ!(笑)

このような事象を見ていると、RATT20年ぶりに最高なアルバム(=INFESTATION)を出してくれた事情と重なり、オーバーラップするのだ。

ALCATRAZZ2017年の再招集においてイングヴェイ.マルムスティーにも当然声がかかったが、イングヴェイはにべもなく断ったようだ。

ALCATRAZZの他のメンバーは、これまで活動していなかった。

だけと俺はずっと活動してきていた。

なのに、再結成でまた一緒に活動を続けるのはいただけない。」という主旨だった。

しかし、その時にイングヴェイ更年期障害のさなかにいたので、このプロジェクトに参加したら、それも克服できるのではないか、と期待していたゆえに残念だったが、今となっては結果はよかったと思う。

やはりプレイ自体に冴えがないからだ。



イングヴェイ.マルムスティー


他の人と共同で作曲をしていい曲が作れても、プレイがよくなかったら意味がない。

もしALCATRAZZに加入しても、いいプレイは聴けなかったのではと判断せざるを得ない。

今のイングヴェイに期待するよりも、今はジョー.スタンプに期待を無意識にしているというのが実情だ、私の中では。

往年に活躍したアーティストに対して無批判に美辞麗句だけを掲げるのはいだだけないし、思ってないことを書いても読んでいる人には嘘とバレてしまうのだ。

だからこういう場では正直に書いたほうがいいのだ。

今回のドゥギージョーが同居したALCATRAZZのアルバムを聴いて良かったら、ドゥギーがこれまでかかわったいろんなバンドのアルバムを散策して買うリストに入ることになる。

また金欠状態が来そうだ(笑)

ドゥギージョーの同居したALCATRAZZの作品については、出来次第、この場で紹介したいと思っている。

まずはジョーの最新ソロDIABOLICAL FEROCITYを以下に紹介したい。


●以下よりどうぞ!
  ↓

Joe Stump / Diabolical Ferocity 輸入盤
by カエレバ



●以下のサイトでも取り扱っています。
  ↓

タワーレコード


【HMV】ローチケHMV|音楽CD・DVD

eeae1kominami


●参考記事

以下、イングヴェイ.マルムスティーの影響を受けたアーティストを2つ紹介したい。
  ↓

blog.livedoor.jp

 

eurokennes.blog60.fc2.com



今回はこれにて終了します。

ありがとうございました。

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(コラム)EMPERORの『ANTHEMS TO THE WELKIN AT DUSK』完全再現ライヴは瞠目すべき、そしてそのブートが…!!

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Emperorirl.jpg


ノルウェーEMPERORは、これまで2枚のアルバムで完全再現ライヴをしてきた。

デビュー作のIN THE NIGHTSIDE ECLIPSEとセカンドのANTHEMS TO THE WELKIN AT DUSKだ。

2014年には単独公演で、後者は2017年LOUD PARKの参戦しての実現だった。

後者については、2019年にも単独公演でしにきたのだ。

計3回を完全再現してきたのだ。

しかも、いずれもアルバムリリースから長い年月が経ってから行われたのだから脅威だ。

それぞれ、日本だけでなく、他の国々でもおこなっていたようだ。

前者の時は、イギリスのBLOODSTOCK OPEN AIRで行われたようだが、後者の場合でもそこで行われていたから驚いた。

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BLOODSTOCK OPEN AIR18』

後者の場合はJUDAS PRIESTがトリだった時にやったがゆえにセカンドビルだったのは仕方なかったが、前者の場合はトリでしたから凄い。

しかし、私が敬愛するJUDAS PRIESTと同じ日にEMPERORが参戦とは…日本でこの組み合わせが起きたら、私はどの程度興奮したか想像できない。

ヘヴィさとスピードとドラマ性を突き詰めた最高のバンドの組み合わせ…。

日本でも出来なかったか…無理か、自分の思い通りに人生がいかないのは(笑)

画像採取サイトで「EMPEROR BAND」で検索するといろんな画像が取れるが、それをおこなったらまたしても興味深い画像が取れたのだ。

それが以下である。

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勿論、これはブートの画像であろうが、それが売っていたのならば、自分も観たい!という衝動を抑えきれなかったがゆえに、いろんなワードで検索してみる。

するとまたしても、海外のサイトでしか販売はされていないので項垂れるほかなかった。

こういう思いになっているのは、やはり自分はこのバンドを心底好きだからに他ならない。

こういう思いに自然とさせてくれるモノのファンになるべきなのだ。

決して、今話題だからとか、人気が高いから、という理由だけで鑑賞していくべきではないのだ。

実際に自分が好きになるかどうかは、実際に鑑賞してみなくてはわからないのだ。

もしそんなに好きでないアーティストのを、そういった理由だけで聴いていくとしたらストレスになって楽しくないことは明白だ。

そんな趣味などやめてしまうのがいいだろう。

2014年BLOODSTOCK OPEN AIRにおいては、トリになった。

Emperor.jpg

しかし不思議である。

このバンドのウィキペディアを見る限り、アルバムがどの国でどれだけ売れたかといったことは書かれていないのだ。

わずかに、セカンドアルバムとサードアルバムのアメリでの売り上げが書かれているのみである。

それぞれ、18260枚10820枚という…実に寂しい。

そのページは以下、見たい人はどうぞ!
  ↓
Emperor Discography

しかし、このバンドは、いろんな国でのフェスでトリになったり、セカンドビルになったりするから興味深いのだ。

これだけしか記録にないのに、とだれもがいぶかしがるだろう。

2017年LOUD PARKでは、アリス.クーパーを差し置いてセカンドビル…私は信じれなかった。

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しかし、観客はEMPERORを歓待していた。

しかも、単独公演も、最新のアルバムリリースから20年以上たっているにもかかわらずできているから凄い。 このバンドはフェスのプロモーターに好かれている、そんな理由だけでは難しいだろう。

やはりブラックメタルカリスマとして喧伝されているということもあろうが、その良さが動画を通して確認できるからこそ、このバンドの良さが認識され、アルバムも世界中でじわりじわりと売れ続けてきたのだろうと思う。

ゆえに、これまで発表してきたアルバムはそれも入手可能だし、廃盤になっていないのだ。

極端な音楽を嫌う伊藤政則によってANTHEMS TO THE WELKIN AT DUSK(下写真)は95年の『BURRN!』のレビューで78点という低得点をつけられた。



もし、今がネットの時代でなく、こういった雑誌しか音楽情報を得る手段がなかった時代のままであったとしたら、このアルバムは廃盤に追い込まれていたことは必至だろう。

しかし、ネットの時代になって、だれもが無料で動画で音楽を確認できる時代になってみれば、自分の耳と感性で確認しCDを買えるので、悪い評点を献上されても生き延びることができるのだ。

しかし、CDも苦難の時代であることは間違いない。 毎月1000円でどのアーティストもアルバム全曲取り放題という時代ゆえに、CDを売るのは難しい時代になっている。

その名や、その取り方については半アナログの私にはわからないので、興味ある人は誰かに聞いてみるのがいいだろう。

そして私は旧態依然として、CDやLPを買い続けることに汲々としているのだ、その方がお金がかかるにもかかわらず…(笑)。

そんなネットの時代ゆえに、EMPERORの正確な売り上げ枚数はわからないのだ。

売り上げが加算されたのならば、ウィキペディアに書き足せばいいではないか、という意見もあろうが、HR/HMのアーティストだけでも無数あるゆえに、ネットの管理人がそうしたことをしている時間がない、ということも考えれる。

EMPERORのアルバムは少ないながらも売れ続けている。

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その枚数が、その国内で上位ランクだからトリセカンドビルになっている、ということなのだろう。

それだけでなく、そのフェスのプロモーターに好かれている、その音楽性が気に入られているがゆえに、贔屓されているということも大いにあるだろう。

あまりに大っぴらな贔屓は観客から反感を買うだろうが、やはりフェスにおいては誰もが興奮しているがゆえに、そんな不満はかき消されて終わりなのだ。

ANTHEMS TO THE WELKIN AT DUSKの完全再現のブートはおそらく英国のテレビで放映されたものだろうと推測する。

事実、英国のフェスなのだから。

私はANTHEMS TO THE WELKIN AT DUSKの完全再現ライヴをみにいって興奮したゆえ、この映像はかなり観たいものである。

しかし、日本のブート屋では扱われていないから項垂れてしまう。

日本のブートショップが、このブートを買い取って、コピーして国内で流通してくれることを願うのみだ。


●“The Acclamation Of BondsANTHEMS TO THE WELKIN AT DUSK』収録
  




そしてオフィシャルで出してくれることも望むばかりだ。

不思議なことに、EMPEROR94年にデビューしながらも、4枚しかアルバムを出していない。



しかし、どれも完全再現ライヴを望みたくなるほどの佳曲揃いだ。

そして、どれが最高か判断できないほどなのだ、どれもが。

しかし、どれか1番を選べ、と言われたらANTHEMS TO THE WELKIN AT DUSKを選ぶだろう。

デビュー作は、低予算で作った観があるが、セカンドであるこのアルバムからは、予算があったのだろうか、プロダクションに全然不満が出ない良きできなのだ。

それも相まって、アルバム全体の更なる相対的な向上が即わかるのだ。

ブラックメタルは、ホラーでオカルトなものを題材にしているのが常だ。


その世界観を、壮大に彩るためには奥深いSEが必須だ。

そのプロダクションの向上にもぬかりなくなっている。

もともと、このバンドの演奏力や歌唱力には、全く意見がいらないほどレベルが高い。

それでいて、予算が充分にかけられれば、いうことないだろうし、ここではそういったものにスランプはない。


2枚目からいきなりスランプになり、演奏や歌唱はもちろん、作曲に陰りが見え始めるパターンも珍しくはないが、ことEMPERORには、その面が全くない。



突き詰めたヘヴィネスとスピードには、相変わらず瞠目すべきレベルに達しているし、ピンポイントでドラマティックな曲展開がなされて、心がその音楽に引き込まれてしまう。

その際のSEとギターやドラムの音の調合が抜群にいいので、思わず何度も聴きたくなってしまうのだ。


ANTHEMS TO THE WELKIN AT DUSK』完全再現ライヴ In Japan (2019年)
  ↓



ホラーな世界観を最大に引き立てるには、オーケストラの音声を盛り込むのが最適なのは言うまでもない。

ゆえに、このバンドがオーケストラとの共演を果たしてくれれば、この上ない喜びになるのは目に見えている。

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シンガーが金切声をあげて、スピーディに、そしてヘヴィに音楽を展開するというだけならば、そんなに苦労することなくどのバンドでもできるだろう。

ドラマティックさがあり、それがロマンスに溢れた情景を聴き手の胸に描かせるのであれば、この上ない感動の瞬間だ。

サスペンス映画のエンディングを黄昏の夕日を見ながら感傷にふけっている気分にならせてくれる…。


このアルバムの終盤には、それが味わえるのだ。

突き詰めたヘヴィネスにスピード、そしてたぐいまれなる曲の構成力、ドラマ性…どれをとっても一級品の能力だ。

ひとえに、メンバー相互の息が合ってなくては、作曲も演奏も叶うはずはない。

メンバー、特にシンガーとギタリストであるサモスのそれがぴったりと合っているのだ。

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        サモス

非常なフィット感だ。

このような溶け込み具合を見せているにもかかわらず、このバンドはこの先バンドメンバーでアルバムを作るつもりはないという…実に不思議だが、それぞれのメンバーがしたいこと、自分の内からわきあがり実現させたい音楽があるが故のことだろう。

バンドのシンガーであるイーサーンは、バンドのアルバムよりも多くの7枚という枚数のソロ作をすでに出している。

実に不思議なバンドだ。

まあ公言通りにはならずに、それが覆るパターンは、他のミュージシャンでも往々にしてあるので、それを期待したいと思う。

しかし不思議だ。

このバンドは、先にも触れた通り世界大のヒットはないにも関わらず、いろんな国のフェスではセカンドビルトリが当然だ。

そして今年の某フェスでもトリを務める…実に不思議だ(笑)

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これからも、このバンドを見守っていきたいと思う。

しかし、自分のファンなバンドが、スタジオアルバムを出さないというのは腑に落ちない。

ならば、多くの人がもっとアルバムを買えば、レコード会社から圧力があってスタジオアルバムを作ろうと、EMPERORのメンバーが思い始めるかもしれない。

そのような事態になることを期待していきたい。

周りの人間にそういうことを言って回ろうではないか!

今回は、ANTHEMS TO THE WELKIN AT DUSKを勧めて、紹介したいと思うのだ。


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Anthems to the Welkin at Dusk


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“In Longing Spirit”という曲と、インストの“Opus A Satana”“The Loss And Curse Of Reverence”のライヴが収められている国内盤は以下。
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エンペラー / 闇の讃美歌 [CD]



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今回はこれにて終了します。

ありがとうございました。

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(コラム)今、EMPERORの魅力と世界での凄さを鑑る!!(『IN THE NIGHTSIDE ECLIPSE』を中心に)

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先日のEMPEROREX-THEATER ROPPONGIにおけるライヴを観てきたことで、彼らへの関心が強まり、私はこれまでのこのバンドのCDやライヴDVDを取り出して、聴いたり鑑たりしてしまったのだ。

 

興味を喚起するのにライヴほど有力なものはない。

やはり、アルバムリリースだけでなく、恒常的にライヴをおこなうことが大事なのだ、ファンとの心の絆を築くためには。

画像採取できるサイトで、適当なワードで検索していると、意外な画像がでてきたりする。

EMPEROR」で検索すると、下のような画像が出てきたりしたから驚いた。

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勿論これはブートのジャケットの画像だろう。

異常にこれがほしくなって、これが入手できないかと、いろんなブートのサイトを探してみる。

あるにはあったが1件だけだった。

しかも海外のサイトだ。

これでは入手できないと思い断念した。

しかし,私は見たくてたまらないのだ。

BLOODSTOCK FESTIVALとはイギリスでおこわれているフェスティバルだが、そこでもEMPERORは出演していたようだ。

しかも、あのIN THE NIGHTSIDE ECLIPSE完全再現をおこなって。



IN THE NIGHTSIDE ECLIPSE


これは2014年のことであった。

これは、この海外のブートを、国内のブート屋が買い取ってコピーして売るようになることを期待するしかないようだ。

このような日本では実現できなかったフェスでの組み合わせの映像を観るために、またブート散策を無意識にする。

まさに病膏肓に入るということであろうか…しかし、この両者の組み合わせライヴは日本では実現できないのだろうか…無理か(笑)。

このIN THE NIGHTSIDE ECLIPSE完全再現日本でも行われていたのだ、2014年に。

東京ではO‐EAST2日間したから、かなりすごいことだろう。

そのライヴリポートがされているBURRN!は以下。
  ↓



ニューアルバムリリースもなく、これからさかのぼること20年も昔のアルバムの完全再現なることを吹聴しても、そんなに話題性がわくことは考えにくいが、それをEMPERORは可能にした。


やはりブラックメタルカリスマとして喧伝されたいたのだろうが、そんな喧伝だけではこの動員は不可能だ、そのアルバムの内実が伴わなければ。


●“Inno SatanaIN THE NIGHTSIDE ECLIPSE』収録
  




やはり、内実がいいのは実際に聴いてみても確かだ。

デビューアルバムということもあり、音のプロダクションは粗削りではあるが、演奏や歌唱はかなり素晴らしい。

しかも、このアルバムリリース当時は、聖飢魔Ⅱさながら、かなり怪しい怖いコスをしていたがゆえに、一般人には忌避されがちだ。


 EMPEROR 94

しかし、それを乗り越える魅力が、聴き手の内面に完全インストールされていたがゆえに、このような会場でのライヴを敢行したのだ。

かくいう私も、このアルバムを始め聴いたときは忌避しがちだった。

あのコスもかなりホラーな雰囲気に、あまり聴くことなく他の正統派HRに逃げがちだったのだ。

しかし、聴くうちにどんどんのめりこむことになったのだった。

突き詰めたヘヴィさに、スピード、そして内奥の深い世界観とドラマ性…こういった特長を秘めたバンドには必然的に惹かれてしまうのだ、私は。

この日本での完全再現ライヴがかなった2年後にアリス.クーパーを退けてLOUD PARK 17』セカンドビルとして参戦し、あのANTHEMS TO THE WELKIN AT DUSK完全再現ライヴをおこなった。

この時のすばらしさが引き金になり、このバンドのモノを全部集める要因になり、実際それがかなった。


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イーサーン(EMPEROR)


そして、それゆえにブラックメタルにも自然と興味がいき、色々調べることになった。

しかし、このバンドの魅力と拮抗する、あるいは凌駕するブラックメタルバンドはなかなか見当たらないのが実情なのだ。

やはりホラーチックな世界観がこういったメタルには不可欠だ。

その前に、突き詰めたヘヴィさがなくては駄目だ。


その世界観も壮大なイメージを持っていなくてはならないが、それでも曲のドラマティックな構成力、それを土台にした作曲力、そしてそれを巧みに操る演奏力がなくては話しにならない。

やりたいことが脳内に描けても、それを実行に移す能力がなくてはいけない。


いろいろ要求することは数多あるが、このバンドのミュージシャンは誰もがすべて持ち合わせているから凄いのだ。

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轟音さながらの徹底したヘヴィネスを有して、それでいて奥行き深いホラーな世界観を有した構成力ある曲をスピーディに、時にドラマティックに一糸乱れずに奏でているから感服せざるを得ない。

それゆえに、聴いているうちにどんどんとその音楽に引きこまれて、いつのまにかアルバム全部を聴いてしまっていた、ということになってしまうのだ。

こういうバンドは稀有だ。

しかも、不思議なのはニューアルバムリリースでないのに、日本に来るたびに毎回1000人以上のキャパの会場でするから凄いのだ。

2001年以来、このバンドはニューアルバムを出していないのだ。

そして、日本はもちろん、海外でもこのバンドがフェスに参加すれば、セカンドビルヘッドライナーだ。

HR/HMの七不思議…とまでは言いすぎか(笑)

このバンドは、何故かいろんな国のフェスプロモーターに好かれているようだ。

アルバムの売りあげ実績で勝るバンドよりも後順で演奏することしばしばなのだ。

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ドイツKREATORも日本のフェスのプロモーターに好かれている。

このバンドは、売り上げ実績で勝るバンドを退けて、今回の『LOUD PARK』でセカンドビルを務めるのだから。

とにかく、このバンドのアルバムはどれも素晴らしいが、まず手始めにデビュー作を聴くことから始めるのがいいだろうと思う。

IN THE NIGHTSIDE ECLIPSEは以下!
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In the Nightside Eclipse


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IN THE NIGHTSIDE ECLIPSE
完全再現ライヴのリポートがなされているBURRN!は以下。   ↓


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今回はこれにて終了します。

ありがとうございました。

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(コラム)3月2日のEMPERORライヴにて、このバンドの魅力を掘り下げて説明する~MEGADETHとの比較を通じて~

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3月2日EX- THEATER ROPPONGIEMPERORのコンサートに行ってきた。

このライヴが敢行されることを、この日の1か月前に知った。

それまでそのことを知らなかった私だが、すぐさま行くことを決めた。

それまで、昨年からMEGADETH武道館公演を知ってから、何度も行くかどうか迷った。

チケットのサイト側も、MEGADETHのチケットを売ろうと必死だったのだろう、いろんなサイトの媒体を使って宣伝していて、私のスマホにもその広告が何度も出現していた。

それでもやはり行かないことに決めた。

やはり、これまでこのバンドのいろんなブートの安売りで買ってはみたものの、集中して鑑賞できたものはなかったし、いろんなマテリアルも中古として売ってきた私であるから、12000円ものお金を出す気にはなれなかった。

LOUD PARK 15』にも、このバンドがトリになった日に行って、このバンドのライヴを鑑賞したが、ほとんどの曲にノレずに終わってしまったからだった。

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   MEGADETH


しかし、EMPERORの来日告知を見た時には、すぐさま行くときめたのだ。

やはりそういうバンドのライヴにこそ行くべきだし、そういうバンドのCDやDVDをこそ鑑賞するべきなのだ。

そのMEGADETHのライヴはWOWOWで同時中継された。

そのライヴが始まると、14000人入る武道館全体が撮影されていた。

ほぼ満員だった。

さすがMEGADETH、そしてあれだけの広告努力も実ったのだと確信した。

しかし、やはり私はノレなかった。

ノレる曲もあったが、そうでない曲の方が多かった。

このバンドが私にとって、フェイバリットなバンドになる日が来るのだろうか?

このバンドと、EMPERORフェスで同居したこともあったようだが、私がそのフェスに行ったら、EMPERORのは大いに興奮するだろうが、MEGADETHの順番になったら腕を組んでみただろうと思う。



そしてEMPERORのライヴ当日になった。

会場は、まず1階席の人間を先に入れて、1階の人間がほぼ全員入ったら、2階の人間を入れるということになっていた。

会場の外は寒いし、風が吹いている。

時間内に席に到着して観れるのか心配だった。

それは杞憂に終わったが、長い行列ができていて自分の欲しいグッズが買えるかどうかが心配だった。

ライヴが終わってから買うということも考えていいが、それだと売り切れになりそうな経験があったのでそれは避けた。

長い行列に並んで、開演の15分前に買うことができたが、どのTシャツLサイズが売り切れになってしまっていた。

Mサイズも着れないこともないが、自分にはLサイズの方がいいのだ。

しかし、ここでしか売ってないであろうデザインのシャツしかないので仕方なくMサイズで我慢した(笑)



ニューアルバムのリリースもないのに、これだけの規模の会場でコンサートできるのもすごい。

ここは1800人超を擁する会場だ。

このHMが盛り上がりの失せた時代に、この規模でできることもすごい。

二重の意味で凄いのだ。

HR/HM全盛の時代でも、このキャパでできたバンドは少なかった。

ましてや、このご時世でできることは驚嘆の事態だ。

ニューアルバムがリリース出来ない状態で、これだけのキャパでできるためには、新しいファンの開拓をしなければ無理な話しだ。

それがかなっていたように思う。

ブラックメタルのカリスマとしていろんなメディアで吹聴されていたのだろうが、それだけではファンを獲得することはは可能な話しだ、実際に音楽がよくなければ。



    EMPEROR


実際に聴いてみて、興奮したファンは多かったのだろう。

それがかなってか、4枚のスタジオアルバムは、どれも入手可能だ。

このバンドは、正式なデビューは94年だった。

94年のデビューとなれば、当時にファンになった人は今はアラフィフの人が多いはずだ。

ゆえに40代の人が中心のファンが多いかと思いきやそうではなく、会場をみわたすと、30代の人を中心に20代の人も多く散見したのだ。

やはり新しい世代のファン開拓がかなっていたのだ。

また思うのは、アルバムリリースが少なかったことが幸いしているのではないだろうか。

それゆえに、このバンドは伝説的なバンドとして君臨できている、そんな気がするのだ。

アルバムリリースを重ねて、リリースするごとに、いいアルバムができずじまいだったら、ファンからは「あの駄作続きのバンドか…」というような認識に変わっていたに違いない。

STEELHEARTがまさにその好例なのだ。


スティールハート  
  STEELHEART



このバンドは、デビュー作がすごくよかった、いや良すぎたのだ。

しかし、セカンドから作品の出来がトーンダウンしてしまい、次もその次も佳曲の少ない平凡に近い出来のまま終わってしまっていたのだ。

最新アルバムは、なかなかの出来だったが…。

EMPERORは、2001年の最後のアルバムから、一切ニューアルバムが出ていないのだ。

しかし、それらのアルバムはファーストから4枚のアルバムがすべて佳曲揃いだった。

それが買って聴いてファンになった人に概念化されて、ファンとしての心の絆を繋いでいるのだ。

もし、その4つのアルバムがそんなに良くなかったのならば、このような現象は起こらなかったに違いない。

私も「このバンドの初期のアルバムはよかったんだけどねえ…」で終わっていた可能性が高い。

しかし、こと私の感想が多くの人の心を代弁しているとは思うが、4つのアルバムがどれも素晴らしいがゆえに、郷愁の念が心にインストールされて、いつまでもファンでいたいと思うのだ。

そして、ライヴにも足を必ず運びたくなる。 このバンドのシンガーであるイーサーンは、これから先このバンドのアルバムは作らないとインタビューで公言していた。


    イーサーン

やはりアルバム数枚が世界中で売られていて食うに困らなくなると、やはり自分のしたいことに没頭してしまいがちになるのがミュージシャンの行動様式なのだ。

EMPERORのアルバムよりも、彼のソロアルバムの数の方が多い。 これからその試行を重ねていくつもりだという。

しかし、人生公言通りにはいかないことも多々ある。

彼がまたバンドのアルバを作る気になる日を待とうではないか!

しかも、このバンドのアルバムはデビュー作からして、プロフェッショナリティに溢れている。


●“Into the Infinity of Thoughts IN THE NIGHTSIDE OF ECLIPSE』収録
  



音のプロダクションはデビュー作ゆえに低予算だったのであろうか、そんなに高くはないが、演奏や構築美のレベルの高さは半端ない。

良く曲の構想をして、実際に曲にして、それを演奏で体現できるなと感心するばかりの出来だ、デビュー作のIN THE NIGHTSIDE OF ECLIPSEは。



IN THE NIGHTSIDE OF ECLIPSE


このアルバムは今も愛聴盤だ。

このアルバムのできが素晴らしいがゆえに、このアルバムの完全再現ライヴがかなったのも勿論、次のANTHEMS TO THE WELKIN AT DUSK完全再現ライヴが敢行されたのは周知の事実だ。

しかし次の『IX EQUILIBRIUMも、そのまた次のPROMETHEUS;DISCIPLIN OF THE FIRE & DEMISE完全再現するにふさわしい品位を備えている。

やはり、ヘヴィメタルたるもの、ヘヴィさとスピードを突き詰めたものにしてくれないと私は満足できないたちだし、しかも荘厳で奥行きが深くドラマ性を秘めた広大な雰囲気を擁していながら曲展開がなされている音楽でいれば何も不満はないし、そういう音楽を体現してくれるバンドがいてくれるのであれば、いつまでもファンでいたいし、ライヴも告知されれば、0.1秒で行くと決めてしまう。

そういうバンドがまさにEMPERORなのだ。

90年にSLAYER86年の作品であるREIGN IN BLOODを聴いて、「このバンドのファンで永続的にいたい!」と思ったが、これに匹敵するアルバムはついぞ出してくれなかった。

REIGN IN BLOOD
REIGN IN BLOOD

その他のアルバムは、アルバム1枚につきいい曲が1つから3つくらいしかなかったので、これではアルバム1枚通して聴けないと聴くのを自然と避けてしまい、いつしかアルバムを売ってしまっていたのだ。

やはり、ヘヴィネスとスピードが中途半端、耳朶に残るメロディも少なく、曲展開もそれほど印象の残らずじまい…という感じだったのだ。

しかし、そういう不満を払拭してくれたのがほかならぬEMPERORだったのだ。

ゆえに、この日も外人のプロモータがステージに出て始まる告知をしに来た時には、すごい興奮した。

デビュー作のドたまを飾る“Intro”が流れる。

あのおどろおどろしいカルトティックな雰囲気満載、緊張感満載のSEに興奮しない人がいるだろうか?

メンバーが次々に登場し、ブラックメタル宜しく金切声のシャウトがイーサーンによってなされ、即速に演奏になだれ込む。



やはり謹厳実直な演奏にはいつも興奮してしまう。

やはり、メタルたるものヘヴィさとスピードを押し詰めた音楽でなければ興奮する状態にはならないのだ私は。

そういう音楽を初期に奏でてくれたにもかかわらず、その路線を捨ててしまったがゆえに、MEGADETHはライヴに足を運ぶフェイバリットバンドになれなかったのだ。

やはりEMPERORは、パワフルかつスピーディを突き詰め、そしてピンポイントなタイミングで曲展開がなされて、しかもドラマ性を擁しながらも、奥行きの深い音のプロダクションを施しているので絶対に集中して聴いてしまうのだ。

それプラス、シンガーが歌詞を書いていることも大きい、というかそうでなければ私は集中して聴けないのだ。

歌詞は、その書いた人の思いや経験、信条、考えといったものが表れるものだ。

それを歌に込めるためには、シンガーが歌詞を書かなくては叶う話ではない。

シンガーが作詞しないバンドのミュージックは、いくら曲や演奏がよくてもいつしか疎遠になって聴かずじまい。

それらのアルバムをいつしか多く売ってしまっていたのだ。

しかし、このバンドはシンガーのイーサーンがほとんど全て歌詞を書いているがゆえに、聴いていて感動するのだ私は。



彼はノルウェイであるが、英語の歌詞であろうが自分で書いて歌えば自ずと感情がこもるものなのだ。

しかし、その音楽は全体的にカルトティックだ。

こんなに好き嫌いのわかれる音楽を体現できるバンドメンバーをよく招集できたなと感心する次第だ(笑)

そういうおどろしい音楽をこよなく愛するファンが多いことも驚くのだ(笑)。


●“Ye Entrancemperium” 『ANTHES TO THE WELKIN AT DUSK』収録
  



そういう音楽が好きな人は、ギリシアSEPTIC FLESHもかなりお勧めできる。

こういう音楽は、オーケストラとの共演を果たすことで、その音楽的な魅力を相乗させることができるのだ。

そんなことを思っていたら、このバンドがオーケストラとの共演を果たしたライヴDVDを出していたということを知って、すぐさま買って聴いた。

やはりかなりバンドの魅力を相乗させているのがわかった。

EMPERORのファンならば、このSEPTIC FLESHも興奮して聴けるはずだ。



  SEPTIC FLESH


すぐさま聴いてみることをお勧めしたい。

そして、EMPERORも是非ともオーケストラとの共演を果たしたライヴを敢行し、それを映像媒体にしてほしいものである。

この来日公演の趣旨は、これまでのバンドの集大成を披露するという触れ込みだった。

しかし、ニューアルバムリリースなしのグレイテストヒッツライヴといっていいだろうと思う。

特に変わったことはしていなかったのだ、バンドの代表曲をこれまでとは曲順を変えてこなしていただけだったので。

ならば今回は、『IX EQUILIBRIUMの完全再現をしてくれればよかったと思うのだが人生、自分の思った通りにならないのが痛い。

そして次はPROMETHEUS;DISCIPLIN OF THE FIRE & DEMISEの完全再現ということも希望したいが、それもまた難しい(笑)。

最初からこのバンドのファンになったことで、メンバー登場から笑みがこぼれた。



速く、しかもドラマ性を込めれば必然的に演奏力が高くないといけないが、それを難なくこなせているし何よりもそれを頭で描いているのみならず、音楽で体現しているから凄い。

エンディングは、ANTHEMS TO THE WELKIN AT DUSKの最後を飾るハードボイルド映画のエンディングのような壮大なビジョンを聴き手に抱かせるSEの"The Wanderer"だ。

こういう演出をライヴにフィットさせるのも、メンバーの作曲力あってこその物種だ。

そんなことを考えてしまったライヴであった。

この日のセットリストは以下。

アンコールなしの突貫ライヴだったのを付言しておく。

“Intro”
"Cosmic Keys to My Creations & Times"
"Thus Spake the Nightspirit"
"The Loss and Curse of Reverence"
"The Acclamation of Bonds"
"With Strength I Burn"
“Curse You All Men”
"I Am the Black Wizards"
"Towards the Pantheon"
"I Am the Black Wizards"
"Inno a Satana"
"Into the Infinity of Thoughts"
"Ye Entrancemperium"
"The Wanderer"



●このバンドに興味を持った人には、以下このバンドのベスト盤をお勧めしたい。
  ↓

Emperor エンペラー / Scattered Ashes
by カエレバ


●以下のサイトでも取り扱っています。
  ↓

タワーレコード

【HMV】ローチケHMV|音楽CD・DVD

今回はこれにて終了します。

ありがとうございました。

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男性シンガーにはない魅力と世界観を有したDELAINの『APRIL RAIN』はこれだ!

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シンフォニックメタルヨーロッパ諸国で隆盛を誇っている。

やはりクラシカルミュージックオペラを土台にして文化を育成してきたこれら諸国では、従来のハードロックにその要素を必然的に、そして無意識に取り入れても不思議ではない。

オランダ、ノルウェイが2大シンフォニックメタルバンド国であろう。

その魅力は、本1冊にして書くほどのものがあるのは言うまでもない。

そういう本を書いてくれる人がいたら、ぜひとも読みたいものである。

話題がそれるが、これまでの自身の経験から言うに、シンガーが歌詞を書かないバンドのモノは、聴きたくなくなるのだ。

いくら楽曲がよくても、聴いていてもソウルが感じれないゆえに、感動ができないのでいつしか疎遠になり、中古盤屋に売ってしまうということを繰り返してきたのだ私は。

YNGWIE MALMSTEENTRILOGYは非常に素晴らしい出来だが、何故か聴かずじまいになって、いつしか20年以上もたってしまっていたのだ。



TRILOGY


またDANGER DANGERのデビュー作もかなりいい出来だったが、いつしかほとんど聴かずじまいで20年以上たったのだった。

それはいずれも歌詞をシンガーが歌詞を書かないゆえに、自分の思いや主張ではないのでソウルを込めることができないので、聴き手が感動できないということになっていたのだ。

しかし、それは私のことであって、他の人はどうかわからない。

※参考記事

eurokennes.blog60.fc2.com



そういうスタンスゆえに、シンフォニックバンドでも、歌詞をシンガーがかないバンドのは、いくら楽曲がよくても感動できずじまい、ということになるのがわかっているので、買わないことになっている。

話題になっているバンドでも、ウィキペディアで調べて、シンガーが歌詞を書いているかどうかを確認することができるので、まず調べてからシンガーが作詞していないバンドの場合は買わないことにしている。

ノルウェイSIRENIAは素晴らしいバンドと楽曲だけを聴くに思ったが、ウィキペディアで調べてシンガーが作詞しないのがわかったので買わないことにした。

しかし、EPICADELAINは調べるに、シンガーが作詞をしているのでこれから買って聴こうと思っている。 まず取り上げたいのは、オランダDELAINである。



   DELAIN


そのアルバムのAPRIL RAINである。


●“April Rain
  ↓




出だしのタイトルトラックの“April Rain”のピアノの美旋律や今は脱退してしまった女性シンガーのシャルロット.ヴェッセルズのソウルフルな歌声が耳に惹くのだ。

このバンドもシンガーが歌詞を書いているがゆえに、その心を歌に乗せることがかなって、聴いている方も引き込まれるのだ。

いくら歌が上手くても、歌詞を書いていないがゆえに感動できなかったセリーヌ.ディオンとは違う。

この人は世界的に有名であるがゆえに、御法度なのかもしれないが、この人はアルバム数枚中、1曲くらいしか歌詞を書いていないのがわかって愕然としたのだ私は

世界的に有名ゆえに、作詞もするのだろうと思っていたがそうではなくて…(笑)


 
セリーヌ.ディオン

しかし、このバンドはシンガーが歌詞を書いている…実に望ましいスタンスだ。

歌詞に感情を込めることがかない、それゆえに、心惹かれて聴きいってしまうのだ。

歌詞をシンガーが書かないと、いくら曲が素晴らしくとも聴きいることはできない。

しかも、このバンドのシンガーのシャーロッテ.ヴェッセルズは美旋律な声を持っている。


 シャーロッテ.ヴェッセルズ

次の曲の“Stay Forever”における無人の森林の中の畔に佇まっている気分になる部分で聴ける美旋律な声は、まさに凍てついた澄みの色を持っている。

WITHIN TEMPTATIONシャロン.デン.アデル(Vo)と同じ特長を持っている。

そして同じくシャロンも歌詞をアルバムのほとんどの曲で書いている。


●“Stay Forever
  ↓



そういう特長を持ったシンガーの声は、この“Stay Forever”のような、サスペンスティックなドラマ性を秘めた曲においては、かなり感情移入を可能とする曲に変化するのだ。

それもシンガーの力量やソウル(作詞)にかかっているのだ。

それを難なく可能にしているのがこのバンドなのだ。

壮大な夕焼けを想起させてから一気に畳あげる“Invidia”も印象的だ。

suddenly

この曲で聴ける女性としての柔和さや、透明感を有した声は男性シンガーにはないものだ。

このバンドの曲のほとんどを作曲しているキーボーディストであるマタイン.ヴェスターホルトは非常に巧みな曲を書く能力が非常に高い。

こんな映画のサントラのような壮大な曲をよくも量産できるなと感心せざるを得ないのだ。

それでいて、美旋律にまみれたピアノを弾きこなすゆえに、ハートの方もかなり澄んでいるのだろう。 それでいてイケメン…何も文句のつけようがない凄い人物だ!(笑)



マタイン.ヴェスターホルト


そんなことを“Control The Storm”を聴いていて考えてしまったのだ。

武器はそれだけでなく、ちょっとヨーロッパ風の佇まいの建築の中を歩いているような憩いの曲であるのが“On The Other Side”だ。

ポール.マッカートニー顔負けの憩いの曲だ!

持ち前の美旋律に柔和な味も加わったのみならず、哀愁漂うドラマ性も秘めた“Virtue And Vice”のような曲を聴いていると何も言えなくなるのだ。

それを更にスピードで固めた曲が次の
“Go Away”だろう。

真空のような砲筒を想起させるのだ。

激しさと静の交互滞在には魂が奪われるようだ。

やはりこういったシンフォニックなバンドの音楽的な特徴は、プログレッシヴ、ドラマティックという形容が浮かび上がる。



男性シンガーが普通の英米のHRを数多聴いてきた人にとっては、当初はこのバンドのような女性シンガーのバンドはなかなか受け入れられなかったかもしれないが、虚心坦懐に聴いてこのような曲芸を見せられると、何も言いたくなくなるだろう。

女性だからこそできる見事な歌声、それによってこそできた音楽的な相乗効果にはただノックダウンされるほかない。


激しいながらも、女性シンガーの声ゆえの癒しの時空間の存在は、英米のバンドにはなかなかできる曲ではない。

それがかなうのはKAMELOTくらいであるが、このバンドは男性シンガーゆえに癒しの空間は作りづらい。

そういうことができる女性シンガーがいるバンドゆえに、それがこのバンドDELAINの特長であり、特徴になっているのだ。

“I'll Reach You”はもちろん、“Start Swimming”でも、そのことが明白だし癒しの夕焼けを見せられているデジャブに襲われるのだ。

hagesytaso

冷徹な雰囲気に包まれた雰囲気を包みこんだ“Nothing Left”で、このアルバムは閉じる。

夕焼けを魅せられている時空間を有する曲ゆえに、自分の心は真に洗浄されたまま終焉を迎える。


こういった特長を有した曲群ゆえに、何度も聴きたい誘惑に襲われながら日々を送ることになるのは間違いない。

●このアルバムは以下よりどうぞ!
  ↓

Delain ディレイン / April Rain
by カエレバ



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今回はこれにて終了します。

ありがとうございました。

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(コラム)フェスにおける意外性とは?それを考察していく愉しみを味わおうか?

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LOUD PARK6年ぶりに開催される運びになって喚喜にむせんでいる。

まだ参加アーティストは全部にはなっていないが、ほぼ決まったようだ。

しかし、看過できないのはセカンドビルKREATORが据えられたことだ。

やはり、これまでのアルバムの売り上げ実績からいってNIGHTWISHセカンドビルなのが妥当だろう。

しかし、このような事態に…。

KREATORはかなり日本のフェスでのプロモーターに好かれているのだろう。

このバンドがLOUD PARK 2014』においても参加したが、この時もWITHIN TEMPTATIONを差し置いてセカンドビルになったのだ。

どう考えても、WITHIN TEMPTATIONセカンドビルなのが妥当だったのだ。

いや、このバンドは参加したバンド中売り上げ実績は低い方だったゆえに、セカンドビルはおろかもっと先の方で出演するのが当然だったのだ。

どれだけの枚数を売ったのかは、ウィキウェディアで調べればすぐにわかる。

そうすれば、このバンドがどの順で出演するのがいいかは即座にわかるはずだ。

このようなプロモーターの贔屓ではカモフラージュすることはできるが、単独公演はアルバムの売り上げを即座に数えて妥当な会場を選ぶゆえに、それを比較すればいいのだ。



最近のKREATORの会場は東京では、渋谷クアトロで1日だけだった。

しかもVADERという前座をつけてだ。

ここは最大で1000人しか入らない。

しかし、EX‐THEATER 六本木である。

ここは1800人入る中級ホールだ。

それを単独で2日間する予定だったのが、取りやめになったのだ。



この会場での単独公演は、KREATORでは無理なのは明白だ。

このような意外性は、フェスではよくあることだ。

LOUD PARK 17』の初日では、SLAYERトリにセカンドビルはアリス.クーパーがセカンドビルになると思ったのに、それを差し置いてEMPERORが据えられたのだ。

どう考えてもアリスのほうが、セカンドビルとして妥当だろう。

しかし、EMPERORがなった。

やはり、このEMPERORもフェスのプロモーターから好かれているのだろう。

日本ではもちろん、他の国でも好かれているようだ。

いろんなフェスで、自分たちよりも売れているバンドを差し置いてセカンドビルになったりするから驚きだ。

ウィキペディアをみれば、このバンドが世界でもそんなに売れていないのが明白だ。

しかし、そういった売り上げだけが音楽の魅力を測る物差しではないのは明らかなのは確かだ。

謙虚に、このバンドのライヴをLOUD PARK 17』で観たが、好印象だったのが正直なところだ。


   EMPEROR

壮大なホラーな気宇を擁した音楽ゆえに、どうしても買って聴いてみたい衝動にかられたのが正直なところだ。

この時のライヴは、ANTHEMS TO THE WELKIN AT DUSK(邦題;闇の讃美歌)』完全再現だったのをのちに知ったが、それを脳内のどこかに引っ掛けなくても印象に残ったライヴだったゆえに、帰宅後、すぐにこのバンドのモノをチェックして聴いて虜になり、店舗やネットの両方で購入していくうちに、このバンドのモノはすべて集めてしまったのだった。

そして、それから2年後に、またANTHEMS TO THE WELKIN AT DUSK完全再現ライヴをしに日本へも来たのだった。

その時は、当然足を運んだが、いろんなこのバンドの曲を熟知してライヴに臨んだがゆえに、先のLOUD PARK 17』よりも感動的だったのは言うまでもない。

しかし、このようにこのバンドのファンになったのはLOUD PARK 17』セカンドビルになったからではない。

iikalouper

やはり、このバンドが自分にとって虜になるほど素晴らしいからだったことは言うまでもない。

順位ではなかったのだ。

●“The Loss And Curse Of Reverence(『ANTHEMS TO THE WELKIN AT DUSK』収録)
  



皮肉だったのは、この時にも出演していた美女シンガーのジェニファー.ハーベン擁するBEYOND THE BLACKには気を止められてしまったがゆえに、このバンドのファンになるだろうと思ったのだが、それほど、というかほとんど感動できずじまいに終わってしまったのだ。

あれから3枚のアルバムが出たが、いずれも感動できずじまい…ウィキペディアで調べるも、ジェニファーはほとんど作詞をしていないのがわかった。



ジェニファー.ハーベン


ゆえにいくら聴いても感動できなかったのだ。

私は、シンガーが作詞をしないと感動できないたちなのだ。

いくら美女でも…である!

いくらperfumeの3人が美脚でもファンにはなれないのと一緒なのだ(笑)

 
           perfume


※参考記事

eurokennes.blog60.fc2.com


しかし、KREATORは、LOUD PARK 12』で観た時に、それほど感動はなかったのだ。

しかし縁あったのだからと、高校時代に友人たちで話題になっていたCOMA OF SOULSを買って聴いたが、それほどでなかったゆえにメルカリで出したらすぐに売れた。

こういう意外性が発生するのは妥当でないから、妥当な順位にすべきだ、というのではあまりにも素っ気なさすぎる議論だ(笑)。

EMPERORがアリスを差し置いてセカンドビルになったのはアルバム売上げから言って不当であったが、それでも良好なアルバムを出していたので、それは私にとって不問になった。

やはり私にとってヘヴィさとスピードのとことんまでの追及が必然的に望んでしまうことなのだ。

ゆえに、それにかなった音楽を体現しているEMPERORの公演が決まったら、必然的に咄嗟的に行くと決めてしまう。

今回のもそうだった。

しかし、30年ぶりに決まったMEGADETH武道館公演であるが、やはり行かないことに決めた。


megades
   MEGADETH


悩みに悩んで決めるのはやはりファンではない証拠なのだ。

それにLOUD PARK 15』において、このバンドがトリにはなったが、そのライヴの際もほとんど腕を組んでみていて興奮が起きなかったのが正直なところだ。

これでは、12000円ものお金を払っていったら後悔…とまではいかないまでも、満足はしないだろうと判断したからだ。

WHITESNAKEの『SLIDE IT IN』からWHITESNAKEEUROPEの『WINGS OF TOMORROW』からTHE FINAL COUNTDOWNBON JOVIの『7800 FAHRENHEIT』からSLIPPERY WHEN WETMETALLICAの『…AND JUSTICE FOR ALL』からMETALLICAの変異のように、それほど好きでもなかったのに、いきなり大好きなバンドに成りあがった例のような刺激は、MEGADETHの今回のアルバムであるTHE SICK, THE DYING…AND THE DEADインパクトはなかったのだ。

それではそんなに興奮することがないままライヴが終了してしまうだろうと判断したためだ。

かなり偉そうだが、私にとって事実だから仕方ないのだ(笑)。

WOWOWで同時中継するようなのでそれだ我慢するしかない。

意外にも、MEGADETHEMPERORが同じフェスで公演したことがあったようだが、私がそのフェスに臨んだら、おそらくEMPERORのは興奮してみるも、MEGADETHのは腕を組んでみていただろうことは容易に想像できる。



意外性といえば、そのLOUD PARK 17』EMPERORが出演する前段階において、多くの「EMPEROR!」コールが投げかけられていたことだ。

「こんなにも歓待されたいるのかこのバンドは!」と驚愕の思いになったのだった。

そしてライヴが始まるやモッシュピットが突発的に発生した。

そして、ライヴの終盤においても、シンガーのイーサーンが観客に「Inno What?」と叫んだ。

するとすぐさま「Satana!」という返事が返ってきていた。

それが3度繰り返された!

当然、このバンドの曲である“Inno Satana”を知っているたからだろう。

これほど認知度のあるバンドとは!と驚愕の思いになったのだ。

ライヴでの意外性といえば、88年GUNS N' ROSESの公演だ。


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  GUNS N' ROSES


たしかNHKホールでの公演の際に、アクセル不機嫌になってしまってわずか40分でステージから消えてしまい、そのまま終了してしまう悲劇が起きたのだ。

そして、97年MICHAEL SCHENKER GROUPの日本公演でも同様なことがあったのだ。

これに対して、当時『BURRN!』の編集長だった酒井康氏「こういう意外なことが起こるからこそライヴは楽しいのだ。こういうことが起きても批判すべきではない。」といった趣旨のコメントをしていたが、どうもこの人の言うことはたまに悪い意味でのエキセントリックさがにじみ出るのだ(笑)。

私は、この2公演においてお金を払って観に行ったわけではないから、そこに居合わせた人の人の気持ちはわからない。

折角、お金を払ってきたのに40分程度で終わらせられてはたまったものではないだろう。

しかし、天才的な能力を持った人というのはえてして、こういう不可解な面を持っているのは否めない。

それが許されないのが通常の資本主義社会の鉄則だし、このようなことをしては次からはお客に来てもらえない。

しかし、こういうことをされても、アルバムを買い、チケットを買ってくれる人が後を絶たないから、アーティストは生活していけるのだ。

アクセルマイケルの悪態を見て、「もうこのバンドの公演には来ない!」と決めた人もいただろう。 しかし、毎回アリーナ規模の公演を実現しているということは、あの悪態は不問にしている人がほとんどなのだろう。

哀しい限りだ、あの悪態によって損を被って遺憾に思った人にとっては(笑)

そういう意外性があるから、人生は小説よりも奇なりということであろうか?

ならば、今回のLOUD PARKにも足を運ぶ私だが、その時にはKREATORの良さを知ってEMPERORのようにファンになるのだろうか?



その確率はかなり低いだろうと思われる(笑)

まあ断定せずに、虚心坦懐に臨もうとは思うが…!

KREATORがまたもセカンドビルになったのはプロモーターがこのバンドに好意をかなり寄せているがゆえの贔屓であるのは明白だ。

なら、私がこのフェスのプロモーターの長であるならばトリTENを据えるだろう。


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                  TEN


嗤うなかれ! このバンドは96年にデビューして、この年のBURRN!の人気投票において、新人部門、ソングライター部門、TUNE部門の3つチャンピオンになったのだ。

その年にはデビュー作のみならず、セカンドアルバムも出されて、その2つの両方からTUNE部門でのノミネートがあったのだ。

これほどすごい新人はかつてなかった。

その時にチャンピオンになった曲である“The Name Of The Rose”は以下だ。



2002年を最後に、ライヴは日本ではおこなっていないし、話題にもそれほど上っていない。

しかし、れは無数のアーティストが、HR/ HMの中だけでもいるからであって、浮き上がるのが難しい故なのだ。

決して作曲や演奏力が下がっているからではないのだ。

まあ、これから出演するアーティストが全部決まるまで様子を見ていたいが、意外性を心の外で見取りながら、楽しみにしてこのフェスを愉しみたいと思う。

今回は、TENTHE NAME OF THE ROSEを勧めたい。

●以下よりどうぞ!
  ↓


ザ・ネーム・オヴ・ザ・ローズ(紙ジャケット仕様)


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ありがとうございました。

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加4位を記録したNICKELBACKの最新アルバム『GET ROLLIN'』は佳曲揃い?

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これは素晴らしい…こんなことをNICKELBACKの新譜が出るたびに書いていたのだ。

そして今回出た新譜を聴いた後の感想も同じくこれだった。

このアルバムの発売告知をネットでみてすぐさまカートに入れたのだった。

こういう思いにいさせ続けてくれるアーティストは、各人どれだけいるだろうか?

おそらく5指以下ではないだろうか?

そんなアーティストの1つだNICKELBACKは!


●“San Quentin 
  ↓




ヘヴィさのレベルもいいし、何よりもパッションが20代のころから維持されている観がいい。


アラフィフのバンドメンバーであるが、何も20代の人たちに負けるまいと気負っているわけではない。

ごく自然体で曲が展開されているのだ。

やはりこれ(音楽)をしていることで生きがいを見いだせているからこそ、こういう結果になるのだ。

このバンドのメインソングライターであるチャド.クルーガーに、特にそういうメンタルの維持がなされているが故なのだろう。

この人には敬意を払わずにはいられない。


   チャド.クルーガー


そんなことをつい考えてしまうドたまを飾る“San Quentin”の次は“Skinny Little Missy”は、いろんな曲風が作れるこのバンドの本領発揮を垣間見れるチューンだ。

それでいて、後々まで印象に残るフレーズがちりばめられているミドルチューンだ。

休日にのどかな自然な情景に佇まっている憩いの曲は、どのアルバムでもこのバンドの場合聴けるが、ここにも“Those Day”という曲が入っている。

これがセカンドシングルになった。


●“Those Day
  ↓




昔から活動しているバンドの場合、どうしても往年のヒット曲がライヴのセットに組み込まれて、最新アルバムからのはかなり少なくなってしまう。

1曲とか2曲だけになってしまう。

そしてバラードの場合、最新アルバムからのは組み込まれなくなってしまう傾向が強い。

無理やり組み込んでしまっては、違和感がわいてしまったりするのだ。

だが“Those Day”は、今回のツアーで組み込まれても何ら違和感がわくことなく、盛り上がるのは言うまでもない。

早くこの“Those Day”をライヴで観たいと即に思ってしまったのだ。

その余韻を引きずった“High Time”の次は、“Vegas Bomb”だ。

これは曲名から想像できるようなパンチの利いたミドルテンポの曲だ。

その利き具合がまたいい!

NO FIXED ADDRESS収録の“Edge Of Revolution”を彷彿とさせる名曲だ。

口ずさみたくなる曲であるとともに、ライヴでも拳を振り上げて盛り上がりたくなってしまうビートやサビメロがいい。

ギターリフのメロもかっこいい。


こういう曲は、このバンドのアルバムには必ずあるから嬉しい限りだ。



都会にある夢幻な回廊をさまよっているような気分になる次の“Tidal Wave”は異色な曲だ。

そんなテイストと、“Far Away”と“Lullabye”の要素を足して割ったような次のバラードの"Does Heaven Even Know You're Missing ?"も印象的だ。

次のバラード曲である“Steel Still Rusts”も憩いの雰囲気があって良い。

哀愁漂うアコースティックギターのメロディがその印象を更に濃くする。

そういった印象が次のミドルよりもちょっと速めで、しかも癒しの雰囲気を持った曲である“Horizon”に引き継がれる。

静かであるが、印象としては速めの曲になってしまう、こういう曲を出すことがこのバンドの特長でもあるのだ。

更にその雰囲気を突き詰めたのが次の"Standing in the Dark"になり、最後はNICKELBACKらしいミドルテンポである"Just One More"で締めくくる。

スピードのそれほどない曲が続いた観があるがそれでも全般的な印象は良好なまま、いつまでも聴きたいとのちにまで思わせるに十分である。

これは本国カナダでは4位にまで行き、アメリでは30位にまで行った。

もっと行っていいくらいだが、チャートだけが音楽的な魅力を計る目安ではないはずだ。

好きなアーティストが今年は多く来日してくれるが、このNICKELBACKにも来てほしいとすぐさま思ってしまう。



前回は、SUMMER SONIC幕張メッセでのステージでトリを務めたが、その直後に日本武道館公演が実現した。

その勢いを駆って、どれだけのキャパで今回はできるか楽しみだ。

今のNICKELBACKであるならば、日本武道館は充分可能だろう。

何はともあれ、今回のアルバムも良好なので買ってない人は買って聴くべしだ。


●以下よりどうぞ。
  ↓

NICKELBACK / GET ROLLIN’ CD
by カエレバ



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  ↓

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ありがとうございました。

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