オジーがセカンドビル以下で参加したフェス最後のライヴでトリを務めたKISSの『LIVE AT DONINGTON 96』はいかが?

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このKISSのライヴCDであるLIVE AT DONINGTON は貴重なライヴである。

それは、ジートリ以外で出た最後のライヴになったからだ。



これは、96年MONSTERS OF ROCKでのライヴだが、KISSトリになり、OZZY OSBOURNEセカンドビルになったが、これを最後に、OZZY及びオリジナルBLACK SABBATHは世界中のフェストリを務めることになったのだった。

事の発端は91年にさかのぼる。

この年にMETALLICAがあのMETALLICA』アルバムを出し、これが全世界で2000万枚以上を売るヒットになり、音楽シーンを大幅に変えたのだ。

あのアルバムの特徴である、ヘヴィでダークかつミドルテンポの曲が多いということを受けて、このアルバムをどのバンドも追従していったがために、グランジ.オルタナブームが起こったのだ。

そういう音楽的な特徴を持つバンドはどのバンドか、という大衆の関心として白羽の矢が立ったのだが、それは当然オリジナルメンバーのBLACK SABBATHであり、その話題性が呼び水となり、98年にこのバンドの再結成がかなった。

あのMETALLICA(下写真)が起こしたブーム下によってかなったのであって、90年代初頭まであったハードロックブームにおいて、それがかなったとはとても考えれない。

metallica 88

そのグランジは、あのMETALLICA』アルバムから始まったが、あのアルバムの良さを踏襲したモノではなく、ヘヴィさだけを強調した気怠い音楽が特徴になってしまっていた。

そういう音楽が席巻してしまっていたのだ。

それが、聴き手を魅了するものであればいいが、そうではないモノが多かったのは間違いない。

あのグランジブームは、すぐ消えてくれればよかったのだが、そうはならず、かなりの長い期間続いた。


その余波はいまだに続いているといえるだろう。

そういう気怠さは後退したが、やはりヘヴィな音が基調となった音楽の方がウケがいいのは間違いない。

その結果、日本でもLOUD PARK10年以上続いているし、ハードロックよりもヘヴィメタルバンドの方が話題性は高いままだ。

そういう音楽の世界的な流行下ゆえに、オリジナルBLACK SABBATHと、そのバンドのシンガー擁するOZZYOSBOURNEは、それ以降、世界中のフェストリを務めることになった。

ハードロックブームの下においては、OZZY OSBOURNEは、セカンドビルサードビルに甘んじることはしばしばだったにもかかわらずである。

その意味で、ジーMETALLICAに感謝すべきだろう。

下の写真をみればいい。

やはりジーの顔は、ハードロックに後塵を拝していた顔をしている。



ハードロックに後塵を拝していた顔って何だ…と思われるだろうが(笑)、言わんとすることはわかるだろう。

やはり2,000年前後のメタルの帝王に君臨した後の顔とはまるで、威厳が違うのがわかるだろう。

そういうブームが到来すると、KISSのメンバーは先読みしたのだろうか?

こういったメタルブームの対抗するには、ハードロックのミュージックではダメということを。

それゆえに、97年に出したアルバムであるCARNIVAL OF SOULS(下写真)は、かなりグランジを取り入れた出来になった。



しかし、これは失敗であったのは間違いない。

KISSの良さを全然活かしてないし、気怠い雰囲気を有していたので、中古盤屋行きになった。

そして、これからのKISSは、大掛かりなステージングやパフォーマンスを施したメイク時代の曲でないといけないと考えたのだろうか?

96年にふたたびメイクを施したライヴに鞍替えしたのだ。

その読みは当たっていた。

ライヴ敢行は、ノーメイク時代よりも観客数は大幅ベースアップしている。

他のハードロックバンドは、80年代90年代初頭にはアリーナでしていの数が、それ以降は中級ホールクラブ規模に落ちていったにもかかわらず。

日本でも、ノーメイク時代は日本武道館でしていたが、メイクになって東京ドーム公演を実現しているのだ。

この先、ハードロックでは対抗できないと読んでいたのかどうかわからないが、このMONSTERS OF ROCK 96』でのライヴは、メイク時代のモノだけに絞ったのだった。

このフェスで、ハードロックバンドトリの自分たちだけということには当然気が付いただろう。

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90年MONSTERS OF ROCKは、参戦したバンドは全てハードロックバンドに占められていたのだが、次の年には、1つのヘヴィメタルバンド(METALLICA)だけが参戦し、92年には参戦した6バンド中3つヘヴィメタルバンドが参戦し、94年には6バンド中2つヘヴィメタルバンドが参戦し、95年には参戦した9バンド中、6つヘヴィメタルが参戦するといった感じで上下を繰り返していたが、96年にはついに1バンドだけハードロックバンドということになってしまった。

やはり、人間はアクの強いものの方がハマりやすいということだろう。

一見すると忌避しやすいが、思い切って入ってみるとその魅力に鷲掴みにされて、そのまま嵌ってしまい抜けにくくなるということだ。

それが30年以上にわたって続いているということだ。

当時の音楽シーンをタイムリーにみていた私だが、「これは短期で終わるだろう」などと持っていたが実際はそうではなかったし、今も続いている。

そして今、俯瞰すると、ハードロックのブームは80年代初頭から90年代初頭までのわずか10年くらいだったのだ。

いま思うと、儚い繁栄だったとは思うが、その短い期間で数々のハードロックアーティストがいくつものアルバムで、何百万枚ものレコードやCDを売ってきたのだ。

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その時期に活躍したアーティストで、今は辞めてしまったパターンもあるが、今も現役を続けているパターンの方が多い。

その良さは、今聴いても感動できる品位を備えている。

そんなアーティストたちに大差をつけて活躍し続けているバンドの1つがKISSだ。

その良さも、いま、聴いても決して色褪せることなく…というレベルではなく、かなり感動を呼び起こすレベルなのだ。

世間の多くの人たちとは違って、私はノーメイク時代KISSの方が好感が持てるのだ。

理由は単純で、ノーメイク時代のレコードの方が、佳曲が多いからだ。

プロダクションのレベルも高いからだ。

しかし、世間では、メイクのKISSのを歓待している。

それで世間一般とは乖離してしまっているのが現状だ。

しかし、これまでの経験から、自分がそれほど好意の持てないものを無理やり突貫しても決して好きにはなれないということがわかっているがゆえに、あえてそういうことはしないでいるのだ。

昨年初めに叶ったMEGADETH初の日本武道館公演だが、何回も行こうかどうか迷ったが、行かないことにした。


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  MEGADETH


その模様がWOWOWで放映されたが、やはり感動できない。

理由は簡単。

MEGADETHアルバムは私にとっての佳曲が少ないからだ。

86年発表のPEACE SELLS…BUT WHO'S BUYING?』(下写真)は全曲佳曲だけの素晴らしいアルバムだが、それに拮抗できるアルバムが、まるでなくなってしまったのだ。

pisuseruzu

それゆえに、2015年LOUD PARKにおいてMEGADETHのステージを観たが、感動できずに終わってしまったのだった。

その経験から、日本武道館公演には行かないことにしたが、その決断は間違いではなかったのだった。

KISSの公演に行ってもそうなる可能性があったのだった。

何はともあれ、KISSの今回のライヴCDは、メイク時代のモノだけだが、聴く価値はあるようだ。

って,さっき言ってたことと違うじゃん、と思われそうだが(笑)、アルバム中の佳曲に占める割合がメイク時代は少なかったというだけであって、シングルカットされた曲は間違いなくいい。

メイク時代のヒットソングとノーメイク時代のヒットソングを集めたSMASHES,THRASHES & HITS』アルバムは、最初から最後まで興奮冷めやらずにずっと聴いていたのだ。

それには嘘偽りはない。

ゆえに、佳曲ばかりになった。

ならKISSコンサートにもいけばいいじゃん、と思われようが、メイクKISSはチケットがバカ高いのだ(笑)。

ゆえに、コンサートには行く気がしないのだ。

seppun.jpg

2019年のコンサート時には「最終コンサート」と銘打っていたにもかかわらず、また復活している…(笑)。

本当に最終だと確信が持てたら行くかもしれないが…。

これまで、KISSライヴ盤を数多く出してきた。

それはひとえに、アルバムを売ってきたというだけでなく、ライヴの出来が素晴らしいからだろう。

いくらスタジオ盤が良くても、ライヴでは手抜きするバンドがある中、KISSはそういう所が一切ないから好感が持てる。

そんなKISSライヴ盤は、ジーセカンドビル以下になった最後のフェスで、トリになったKISSライヴ盤はおすすめである。

収録曲は以下。
1 ジュース
2 暗黒の帝王
3 ドゥ・ユー・ラヴ・ミー
4 悪魔のドクター・ラヴ
5 コールド・ジン
6 レット・ミー・ゴー、ロックン・ロール
7 狂気の叫び
8 ウォッチン・ユー
9 ファイアーハウス
10 ショック・ミー
ディスク: 2
1 ストラッター
2 雷神
3 ラヴ・ガン
4 10万年の彼方
5 ブラック・ダイヤモンド
6 デトロイト・ロック・シティ
7 ロックン・ロール・オール・ナイト

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今回はこれにて終了します。

ありがとうございました。

yuucaayuka7

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♯KISS
♯LIVE AT DONINGTON
OZZY OSBOURNE

(コラム)84年発表のKISSの『ANIMALIZE』から当時のHRシーンと現在のKISSの地位を地政学的に俯瞰する!

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先日、KISS84年のオフィシャルライヴCDを聴いていたら懐かしくなって、84年当時の最新アルバムだったANIMALIZEを取り出して聴いてしまった。

やはり、こういう行動につながるから、人気を維持したいと思ったら、スタジオアルバムであろうが、ライヴアルバムであろうが, なんでもいいから、リリースし続けることが大事なのがわかった。

それはおいておいて…(笑)、このANIMALIZE(下写真)を聴いた時にイメージしたことを書きたい衝動に駆られたのだ。



その内容は以下だ。

このアルバムは、作曲能力も上がっており、演奏力もかなり高く、そしてプロダクションのレベルも非常に出来の良いアルバム、ということだ。

全然つまらない…(笑)、いや、それだけでなく、他のハードロックバンドの先駆を切ったアルバムであるということを発見したのだ。

ドたまを飾る“I've Had Enough”WHITESNAKEWHITESNAKE 87'』(下写真)収録のBad Boysのギターイントロをすぐさま思い起してしまうフレーズを持っているのだ。

白蛇の紋章

そのBad Boysデヴィッド.カヴァーデールが作るときにインスパイヤされたのは間違いないだろう。

どのアーティストのどの曲を参考にしましたかと尋ねられても、いまデヴィッドは答えられないだろう。

そういった極小なことについては、メモを取っていたり、記憶しているパターンは皆無だからだ。

しかも、35年以上も前の作品については。

そして、6曲目の“Under The Gun”は、MOTLEY CRUETOO FAST FOR LOVE(下写真)収録の“Live Wireからインスパイヤを受けた曲なのがわかる。



やはり、先発バンド後発バンド関係なく、バンドは互いに影響を与え、そして与えられてミュージシャンを続けていられる、ということだ。

●“Heaven’s On FireANIMALIZE』収録



しかし、このANIMALIZE全米100万枚のセールで終わった。

後述するが、WHITESNAKEにしろ、MOTLEY CRUEにしろ、RATTにしろ、それを上まわるマルチプラチナムを獲得したのだった。

MOTLEY CRUERATTのアルバム作品は、ANIMALIZEよりも、断然粗削りな出来だったにもかかわらずである。

それは、まだキャリアがこれらのバンドは浅かったという事情は百も承知だ。

周知の通り、80年代はハードロックの全盛期だった。

80年代初期に、そのハードロックバンドの体現していたミュージックは、ロックともつかない、メタル寄りの音を出していたのだ。

それは頷けるだろう。

もともとハードロックはメタルが進化してできたのだから。

そういう音を体現していたバンドの1つがKISSだったし、そういう案配のミュージックを体現するバンドが多くの人々の心を捉えていた。

ゆえに、MOTLEY CRUERATTの様なメタルの変化したハードロックを体現していたバンドがマルチプラチナムを挙げれることに成功したのだった。

84年RATTが出したOUT OF THE CELLAR(下写真)は全米だけで300万枚に迫るヒットを出したのだ(現在では500万枚を売った)。

デビューアルバム

そしてMOTLEY CRUESHOUT AT THE DEVILプラチナを獲得し、このアルバムは97年の時点で400万枚を売る結果になった。

こういうメタル然としたバンドがもてはやされていた時代においてBON JOVIはちょっとへヴィネスに中途半端さが目に付いていた。

それが、84年のデビュー作がゴールドに一歩届かずに終わってしまった理由に思えてならない。

その他、QUIET RIOT83年に出したMETAL HEALTH全米500万枚を売った。

同じこの年にDEF LEPPARDPYROMANIAが全米だけで1000万枚を売り、次のHYSTERIA1300万枚を売った。

86年にデビューしたCINDERELLAは、そのデビュー作であるNIGHT SONGS(下写真)を全米300万枚を売り、次のLONG COLD WINTER300万枚を売った。

night songs

同じ年にデビューしたPOISONも、そのデビュー作であるLOOK WHAT THE CAT DRUGGED INを全米で300万枚を売り、次のOPEN UP AND SAY…AHH!』(下写真)は500万枚を売った。

open up and say…ahh

87年にデビューしたGUNS N' ROSESはそのデビュー作APPETITE FOR DESTRUCTIONを全米だけで1000万枚を売ることになり、今ではその数1800万枚だという。

それまでアメリカでは芳しい結果を残せなかったWHITESNAKE87年WHITESNAKEで見事復活し、これを800万枚を売る結果に結びつけた。

またMOTLEY CRUEは、87年発表のGIRLS,GIRLS,GIRLSをリリースから2年間だけで400万枚を売り、次のDr.FEELGOODはさらに上回る700万枚を売った。

そして、89年にデビューしたSKID ROWはそのデビュー作であるSKID ROWをいきなり500万枚を売り、次のSLAVE TO THE GRIND(下写真)が全米初登場1位を獲得し、これも300万枚を売った。

slave to the

このように、ハードロックバンドのアルバムは、かなりのセールスをあげていたのだ。

この現象をみればハードロックブームは永遠に続くだろう!」と誰しも希望を持ったに違いない。

そんな期待を胸に抱いていたのは私も一緒だったのだ。

しかし、91年のあのMETALLICAMETALLICA』アルバム(下写真)によって、メタルやハードロックの世界的様相が一変し、どのバンドもあのアルバムを模倣するようになり、空前のメタルブームが起き、あのアルバムの特徴である、ヘヴィでミドルテンポの曲中心の曲を量産するようになったということだ。

ブラックアルバム

あのアルバムは世界で2000万枚以上を売ったのだった。

こういう大ヒットが、音楽シーンを一変させる威力を秘めていたのだ。

あのアルバムからグランジブームが発生したのは周知の通りだが、あのグランジブームの中、その要素をKISSも取り入れた。

それがCARNIVAL OF SOULS(下写真)だ。



これはKISSの持ち味をほとんど活かすことができなかった失敗作だったという認識だがどうだろうか?

こういった空前のメタルブームによって、多くのハードロックバンドが苦境に立たされていった。


そして、メタルフェスが開催されて、そこに参加するも、メタルバンドに水をあけられていたのは否めなかった。

80年代ハードロックブームの間では、メタルバンドは全然セールスをあげれなかったし、METALLICAをはじめ、MEGADETH、SLAYER、ANTHRAXといったいわゆるビッグ4といったバンドを中心にしたバンドだけがかろうじてゴールドプラチナをあげれただけで終わっていたのだ。

いま、ハードロックフェスという主旨のフェスなるものはほとんど開催されず、メタルフェスばかり開催されるのであれば、ハードロックバンドは立つ瀬はどんどん狭まっていく。

このような様相を呈するようになるとは、80年代に予想した人はいなかったに違いない。

その空前のラウドのブームにおいて、この音楽の始祖はどのバンドかという白羽の矢が立ち、自然とジー.オズボーン擁するBLACK SABBATHということになり、このバンドのオリジナルメンバーでの復活がかなったのだった。

80年代において、それがかなったとは到底思えない。

96年MONSTERS OF ROCKでのセカンドビルでの参加を最後に、OZZY OSBOURNEBLACK SABBATHは世界中のフェストリを務めることになったのだった。

その時のトリを務めたのがKISSだったのは意味深長だった。



勿論、OZZY OSBOURNEは、80年代においてもフェスにおいてトリになることはあったが、それでも時折、セカンドビルサードビルで参戦することしばしばだったのだ、空前のハードロックブームだったゆえに。

しかし、90年代後半からは様相が一変した。

こういう地位を得れたのは、ひとえにMETALLICAのお陰ゆえに、私はジーBLACK SABBATHのギタリストであるトニー.アイオミMETALLICAに重々感謝すべきだと思うのだがどうだろうか?

こじつけ過ぎだろうか?

そんなことはないだろう!(笑)

そんな中、KISSはどうだったか?

98年にふたたびメイクをしてライヴをおこないだし、スタジオアルバムも出した。

そこで演奏される音は、やはりメタルブームからの影響もそこそこあるものだったが、それほど入れすぎるということはなかった案配の良さが印象に残ったアルバムだった。

それがPSYCHO CIRCUS(下写真)だ。



私としては、初期のメイク時代よりも、ノーメイク時代の時代の方がアルバム内における佳曲の数が多いので好印象だったのだ。

しかし、メイクをしてしまえば、メイク時代の曲を多く演るに決まっている。

それで、KISSは縁遠くなってしまったのだった。

メイクをして壮大な演出を施したパフォーマンスをすれば、当然チケット代は上乗せされて高くなり、ますます縁遠くなってしまったのだった。

そのメイクによるパフォーマンスのゆえか、あるいは長いキャリアゆえか、あるいはマルチプラチナムでなく、単なるプラチナでも着実に佳作アルバムを量産してきたせいゆえか、KISSもいろんなフェストリを務め続けている。

先に、80年代において多くの活躍を見せてきた後発のハードロックバンドマルチプラチナムの例を傍目にKISSプラチナを連発するだけだった。

今でこそ、この界の大御所になったKISSではあるが、最高売り上げは、DESTROYER200万枚が最高なのだ。

100万枚ゴールドを着実に連発し続けていただけだったのだ。

ことはJUDAS PRIESTに事情は似ている。

このバンドも今は大御所ではあるが、全米での最高記録SCREAMING FOR VENGEANCE200万枚が最高なのだ。

しかし、ゴールドプラチナを着実に連発していたのが、功を奏し、今の地位を築くに至ったのだ。 数年間だけの短い期間だけでマルチプラチナを獲得するよりも、10年以上の長きに渡ってゴールドプラチナを連発する方が高い地位を獲得するには有利、ということをこの2バンドは体現してくれている。

90年KISSWHITESNAKEは全米でのツアー日程が重なっていたこともあり、この2バンドは日によって出演順を入れ替えてギグをしていたことがあったが、今ではそんなことは無理だろう。

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もしやったら、KISSが後順になるに決まっている。

また、300万枚以上マルチプラチナを獲得したこともあるQUEENSRYCHEWHITESNAKEだが、このバンドは最近ではJUDAS PRIESTに後塵を拝し続けている。

しかし、そんなに大ヒットを出していないにもかかわらず、KISSMOTLEY CRUEDEF LEPPARDの後順で演るというのは、何か訝し気な気もするのだがどうだろうか?



やはり先発バンドということで、大目に見られていたのだろうか?

KISSMOTLEY CRUEDEF LEPPARDの後順で演っていたのは調べればたくさん出てくるから興味深い。

あるいはあのメイクによるライヴパフォーマンスゆえに、アルバムの売れた枚数から割り出した数よりも多くの観客数を見積もった結果なのだろうか?

あるいは、売れた枚数ではなく、ヒットを飛ばしてきた年数の方が重視されるからなのだろうか?

よくわからないのだ、この業界については…。

ならば、デビュー作500万枚セカンドアルバム300万枚を売ったSKID ROWの方が先順になってサポートをするという計画が現実味を帯びてくる(実際、その計画を実行に移すかどうかでSKID ROWのメンバー間でいざこざができて、バズはこのバンドをクビになった)。

来日公演がシンガーの脱退によって取りやめになってしまったSKID ROWとは裏腹に、その元シンガーだったセバスチャン.バックのニューアルバムの告知がなされていたがゆえに、そんなことをまで重ねて考えてしまったのだ。

このようなことを、脳内の観念を増幅させて、論理を巡らせる要因になったのはほかならぬANIMALIZEに他ならない。

このアルバムは、大ヒットを記録した他のハードロックバンドのアルバムよりも、アルバムの完成度も演奏力も高いにもかかわらず、プラチナだけで終わってしまった。

この年(84年)にリリースされたRATTOUT OF THE CELLARにしろ、MOTLEY CRUESHOUT AT THE DEVILにしろ、音のプロダクションが生々しく、そして初々しくて完成度は高くない(ただし演奏力は高い)。

その他、粗削りであるにもかかわらず、KISSの当時の成功を上回っていたバンドは多く散見する。

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それは当然だろう、それぞれのメンバーの人生初あるいは2作目のレコーディングだったのだから、それを指摘しても仕方ないだろうが、ここではあえて指摘しておきたい。

それはひとえに、KISSがアルバムリリースを重ねてきたベテランバンドであったという哀しい運命ゆえだったのだ。

それゆえにこのセールで終わってしまったのはなんとも皮肉だ。

もし、もっとアルバムリリースが少なければ、もっとセールをあげれていたことは間違いない。

曲作りや演奏のレベルはかなり高いのだから。

●“Thrill In The Night 『ANIMALIZE』収録



私は、メイク時代よりもノーメイク時代KISSの方が好きだ。

アルバム内に占める佳曲の数がこちらの方が全然多いからだ。

しかるにこのANIMALIZEも当然、人様に自信もって勧めたいアルバムだ。

「これまでこのバンドのアルバムは買ってきたから、このアルバムはいいや。」と思って、買わず、聴かないでいたメタルファンは、いまこそこのアルバムを虚心に聴くべきだろう。

そんな出来なのだ。

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ありがとうございました。

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(祝)トニー.マーティン時代のBLACK SABBATHの傑作アルバム4つのドッキングセット発売!=『ANNO DOMINI』

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トニー.マーティン在籍時のBLACK SABBATHのアルバム4枚セット販売になった。 それがANNO DOMINIだ。

これは、CDヴァージョンもあれば、LPヴァージョンもあるという。

これは、リマスターされた音源を収録した4枚組の豪華なCDセットであるという。

トニー・アイオミによる新しいリミックスのFORBIDDEN』アルバムも収録されているし、それぞれのアルバムには、ボーナストラックが入っているという。

それに、1989年HEADLESS CROSSツアーのレプリカコンサートブック、写真、アートワーク、新しいライナーノートを含む40ページのブックレットが同梱されているようだ。


BLACK SABBATHは、あのオジー.オズボーンが初代のシンガーであり、その期のバンドこそが本物のBLACK SABBATHという意見が大半を占めて当然だ。

この期こそが、このバンドで一番うれたのだから。

しかし、私にとっては、この期も捨てがたい、いな、かなり注目してしまうバンドだったのだ。

何故なら、HM/MRというものにのめりこんでから、このBLACK SABBATHを知ったのは、このトニー.マーティンがいた時だったからだ。



BLACK SABBATH 89


やはり誰しも、自分の生きていた当時の流行ものの方が、気がいってしまうものだ。

当時の最新アルバムだったHEADLESS CROSSの音を聴いてから、ジー在籍時のモノを聴くと、あまりに古臭くて縁遠くなってしまっていたのだ。

ゆえに、ジーの時のモノと、トニーの時のモノとどっちが多く聴いたか?

勿論後者だ。

しかし、当時のメンバーのラインナップには批判があったのは間違いない。

それは、ベテランミュージシャンが集まってBLACK SABBATHのコピーなどと言う批判だった。

それは仕方ない。

当時のラインナップで、オリジナルメンバーとして残っていたのはトニー.アイオミだけだったのだから。

そして、トニー.マーティンに、コージー.パウエルニール.マーレイという顔ぶれだった。



いずれも名高いミュージシャンだったが、それでいいというふうにはならないのが音楽界の常識だろうか。

やはり、その曲をレコーディングしたメンバーで演ってこそ、魅力が出るということだろう。

しかし、オリジナルメンバーはアイオミだけ。

その意見には私も賛成だ。

他人の書いた歌詞を、書いていない他者が歌っているのを聴いても、私は感動できないからだ。

初代のジー、2代目のロニー.ディオといった時代に、このバンドの全盛期は成った。

この2期間の曲に加えて、トニー.マーティンの時期の曲を加えてライヴでは演奏されていた。

これでは、トニー時代の曲をライヴで聴いて感動できても、他の期のモノは感動できないのは言うまでもない。

しかし、トニー.マーティンの力量は、ここ日本では高かった。

その歌唱力の高さは、HEADLESS CROSS(下写真)のタイトルトラックの“Headless Cross”を聴けばよくわかる。

headless cross

それ以外にもBlack Moonという収録曲にも、ノックダウンされたのだ。

私もこの曲だけで一気にノックダウンされて、すぐさま「買いたい!」と思ったのだ。

加えて、コージーのドラミングにもノックダウンされた。

この人は、ドラマーたちにはのように崇められていたが、私はどうもしっくりこなかった。

WHITESNAKERAINBOWでのプレイを聴いても、それほど上手いとも思わなかった。


しかし、このようにスローテンポで重低音を駆使した曲であればこそ、この人の能力は最大限発揮すると思ったのだ。





この89年の期のフィンランドツアーで、あのHIMのシンガーだったヴィレ.ヴァロ(下写真)はコンサートにいって観て、このバンドにインスパイヤされ、彼の音楽的キャリア形成に貢献したのだ。

ビレ

このように、トニー.マーティンコージーという、BLACK SABBATHという場でこそ、それぞれの能力を最大限発揮されるという分析が当てはまると私は確信するのだ。

その2人が同居したのが、今回のANNO DOMINI収録の4つのアルバムのうち、HEADLESS CROSS』『TYR』『FORBIDDENになるのだ。

奇しくもCROSS PURPOSS時には、コージーは不在だったのだ。

それでも、3つのアルバムで、それぞれの最大限の力量が垣間見れるのだから、大目にみれるだろう。 こういう力量があるにもかかわらず、それほど大きな人気を博することができなかったし、それほどの評価を得れなかったのは、ひとえに「BLACK SABBATH」というバンド名だったからに他ならない。

そうではなくて、他のバンド名にすべきだったと、トニー.マーティンに進言していた『BURRN!』の編集者もいたが、私も同感だ。。

それではめんどくさいがゆえにか、それが実行されないまま、トニーはバンドを去り、そしてオリジナルメンバーでの再結成を果たしい、ライヴを敢行し、フェスにも参加し、世界中でトリを務めた。

その模様は、オフィシャル盤になることもあったし、ブートレッグで撮られているものもかなり多数あり、私はいくつも所有している(笑)。

そしてオリジナルメンバーによるスタジオアルバムも出された。


オリジナルサバス
オリジナルBLACK SABBATH


このようなオリジナルメンバーによるフィーバーが重なっては、トニー.マーティン時代のモノは、興味の関心の外になり、いつしかスタジオアルバムのどれもが廃盤になっていった。

これは、その期のアルバムの出来が良くないからではなく、そういう事情ゆえなのは、断っていかなくてはならない。


トニー.マーティン在籍時のアルバムの詳細
   ↓
HEADLESS CROSS

TYR

CROSS PURPOSES


私としては、人気の差は愕然ではあるが、ジー在籍時のアルバムと同様、いな見方に依れば、それ以上に良作と思えるアルバムを出してきたトニー.マーティン時代のアルバムをセットにして様々なグッズ付き、ボーナス付きの今回のデラックス盤であるANNO DOMINIはかなりのおすすめである。


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今回はこれにて終了します。

ありがとうございました。

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♯トニー.マーティン
♯ANNO DOMINI
♯ HEADLESS CROSS

KISSの『OFF THE SOUNDBOARD;Poughkeepsie, NY, 1984』を聴くメリットはこれだ!

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昨今は、80年代から90年代初頭にかけて活躍したアーティストのライヴ盤が多くリリースされている。

KISS、JUDAS PRIEST、IRON MAIDEN、DIO,METALLICA、WINGER、DOKKENTNT…数え上げればきりがない。

やはり、スタジオアルバムだけでは、売れないとレコード会社が判断したのだろう。

その意図は当たっていると思う。

この80年代から90年代初頭にかけてがHR/HMの最盛期だったわけだし、その時期に売れたアーティストは多くのファンを獲得し、そのファンたちが喜ぶものと言えば、そのアーティストの過去のライヴ音源もそのうちの1つとして大きな比重を占めている。

しかも、過去にしかライヴで演奏されていない曲が多く収められているとなれば聴きたくてたまらないと思うようになるのは自然な成り行きだ。



私はそう考えるのだが他のファンはどうなのだろうか?

ヤフオク!でも当時のアーティストのモノは、最近出たスタジオアルバムよりも、過去にリリースされたものの方が高く売れるのは、そういう過去の思い入れがあるからなのは明白だ。

それに、人間だれしも、年を重ねるほどに保守的になり、決まった曲ばかりライヴで演奏するようになるのだ。

新しいことに挑戦しようとする気概がなくなっていくようだ。

ゆえに、そのアーティストに忠誠を誓ったファンならば、喜んでアーティストライヴに高い金を払って行くだろうが、それほど好きではないアーティストのモノには行けないだろう。

しかし、過去のライヴ盤であれば話しは別だ。

その当時にしか演奏されて、今では全く演奏されなくなってしまった曲がなされているとなれば、必然的に聴きたくなるのだ。

しかるに、KISSのモノはそういうたぐいに入る。

KISSは、90年代後半に素顔での演奏をやめて、デビュー当時のメイクでの登場に戻した。

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それにより、メイク時代の曲が中心になってしまった。

しかし、私はメイク時代よりも、素顔の時代の方が好きだ。

アルバムに占める佳曲の割合がこっちの方が断然多いからだ。

メイク時代は、佳曲がアルバム中2~3曲くらいしか入っていないのだ。

にもかかわらず、世間ではメイクでのライヴの方が、観客動員数が多いがために、それを維持している。

それで、コンサートのチケット料金も、メイクでの方が断然高い。

それでは、私にとって縁遠い存在になって当然だろう。

どうも世間一般と私の食指は違うのだ。

しかし、メイク時代よりも、ノーメイクの時代の方が佳曲が多い、という意見に賛同してくれる人はいないだろうか?



まあ愚痴はこれくらいにして…(笑)。

一番最初に、昨今は、80年代から90年代初頭にかけて活躍したアーティストのライヴ盤が多くリリースされていることを指摘したが、それは単にこの年代に活躍したというのみならず、ライヴでのレベルが高い場合の話しである。

昨年出されたノーメイク時代KISSのライヴ盤であるOFF THE SOUNDBOARD;Poughkeepsie, NY, 1984であるが、これは84年ANIMALIZE(下写真)発表後に行われたものだ。



そのANIMALIZEはバンドのキャリアで7枚目全米プラチナアルバムになった。

これを吟味すると、やはり、KISSはライヴのレベルは高いゆえにいくつものライヴ盤が出てきたし、このライヴ盤も高い。

類は友を呼ぶという諺通り、新加入のマーク.セントジョン(下写真)も、従来のKISSメンバーと同じレベルが必然的に要求された結果、このような素晴らしいレベルが垣間見れる。



しかし、マークは、ANIMALIZEにおいて、作詞作曲には一切参加していないのが残念なところだ。

しかし、そういう、一時的にしか参加してなかったメンバーのミュージシャンとしての味を散見したいマニアックなファンは多いだろう。

ただ、こういう昔のライヴ盤を鑑賞するメリットとして大きいのは、やはり現在のバンドのライヴではほとんど、あるいは絶対に演奏されない曲が演奏されているのを聴くことだろう。

このKISSANIMALIZEの収録曲で有名で今も演奏されているのは“Heaven's On Fire”だろう。

そして“Thrill In The Night”もシングルカットされたが、これが今演奏されることはまずない。

このライヴアルバム収録の曲で、そういう例は“Fots Like A Glove”“Under The Gun”“War Machine” “Oh ! Susanna”4つの曲だ。

これだけの曲が収録されていれば、ファンにとっては、充分に買うメリットは存在する。

こういう曲を、今堪能できるのは、ファンとしてこれ以上ありがたいことはない。

注目すべきは、この当時はデビューしたてのBON JOVIを前座にしていたことだろう。



その時のBON JOVIのライヴもCDにしてカップリングして、このCDに付属してくれたらよかったのだが…ってそんなことするわけないだろう、と反論されてしまいそうだが、実際他のライヴアルバムが出た時に、前座のアーティストライヴカップリングで付けられて販売されたこともあるのだ。

それが、YNGWIE MALMSTENLIVE !』(下写真)だ。

これはブラジル公演の模様をライヴアルバムにしたものだが、この時に前座を務めたブラジルのバンドであるDr.SINのライヴもカップリングされているのだ。

MalmsteenLive

こういう企画は面白い。

それを、このKISSライヴでもしてほしかったが、人生そんなに自分の思い通りにいかないから難しい(笑)。

それでは、仕方ないからブートレッグショップを詮索するほかないようだ(笑)。

今、私は忌避しているBON JOVIだが、デビューセカンドまでの時期は、きちんとメロディを歌い、音程を下げて歌うことなどなかったので、好感の持てたバンドだった。



ジーン.シモンズ & ジョン.ボン.ジョヴィ 84


しかし、サードアルバム全世界で一気にミリオンセラーを達成したことで、世間を舐めるようになったのか、キーを下げたり、音程を下げたり、フェイクしたりといった頻度が多くなり、それ以降のライヴがどうも好感が持てなくなり、あえなく縁遠い存在になった。

スタジオアルバムも、佳曲のアルバムに占める割合が著しく低下したのも縁遠くなった理由だ。


しかし、そんな私の愚痴は虚しく(笑)、このバンドは売れ続け、ライヴをおこなえば、アリーナスタジアムが当然になっている。

しかし、このバンドのライヴの姿勢を評価できない私は、そういった数字だけではいかないことにしているのだ。

しかし、デビューからセカンドまでは、きちんと歌唱していたので、好感が持てるのだ。


そういうライヴ盤であれば、大歓迎なのだ。



そういうフェイクや音程下げが少ないのが95年に出されたライヴビデオであるLIVE FROM LONDONなのだが、「このようなライヴを維持してくれるかな…」と期待していたが、それはかなわかった。

また、いいかげんなライヴに様変わりしてしまったのだ(笑)。

そういった落胆はことKISSにおいては一切ないのだ。

そういうライヴ、しかも、今のKISSでは演奏されることのない楽曲がいくつも聴けて、しかも、この年にしか加入してなかったマーク.セント.ジョンのプレイを聴けるライヴ盤は、貴重である。

●かなりの程度おすすめできる!

●以下のサイトでも取り扱っています。
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今回はこれにて終了します。

ありがとうございました。

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♯KISS
♯84年
♯ライヴ
♯ANIMALIZE

(祝)セバスチャン.バックの10年ぶりのソロ作『CHIL WITHIN THE MAN』発表!これからSKID ROWの全盛期アルバムを回顧する。

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baz

SKID ROWセバスチャン.バック(上写真)が5月10日にアルバムを出すようだ。

その名はCHILD WITHIN THE MANという。

実に10年ぶりのソロ作だという。


●“Everybody BleedsCHILD WITHIN THE MAN』収録


このアルバムでは、全曲をセバスチャンが書き、そして共作しているときいて胸をなでおろしたのだ私は。

いくら楽曲がよく、歌が上手くても、私はシンガーが作詞をしていないバンドの場合、いい曲とは思うも、永遠に聴きたいという気概が持てずにここまで来たのだ。

ROYAL HUNTDANGER DANGER、THUNDERといったバンドは、非常に楽曲のレベルは高いけれども、シンガーが作詞の能力がないゆえにできないか、あるいはバンド内の事情でできないという理由で書かないがゆえに、それを歌ってもそれほど感動できず、そしていつしか疎遠になっていて、そして中古盤屋に売るか、ネットオークションに出してきたのだ。

そしてSKID ROW(下写真)も例外ではなかった。

sukizzu.jpg

私好みのメロディもあり、パンク精神あるぶっぱなしたヴォーカルが好感をもてたのだった。

そう思いながらも、いつしか疎遠になって、そして売るというパターンを繰り返していた。

それは、このバンド内では、デイヴ.セイボレイチェル.ボラン2人がバンドの創始者で、バンドのイニシアティブを握っているがゆえに、他のメンバーはほとんど作詞作曲に参加できない。

セバスチャンも作詞に参加できなかったし、できてもアルバム中1曲2曲がせいぜいだったのだ。

これで感動できなかったのだ。

他人の書いた詞を、シンガーが歌っても完全なる感情移入ができた話しではないからだ。

いくら上手く歌いこなしてもである。

しかし、96年KISSの前座を務めるかどうかで、セバスチャンと他のSKID ROWのメンバーとがもめて、それが元でバンドを脱退してから、実に28年になるのだ今年で。

それから、セバスチャン99年にソロ活動を開始して、4枚のアルバムを出し、今年ので5枚目になるのだ。

彼の姿を、2012年LOUD PARKでも見たが、そこではSKID ROWのナンバーがほとんだだった。

ファイル02950

その様子を見て、彼は作詞作曲ができない人なんだと私は思っていた。

しかし、彼のウィキペディアをみると、そうではないのがわかって驚いた。

いずれのソロアルバムでも、6割から全曲の曲を手掛けているではないか!

彼がステージでSKID ROWのナンバーばかり演るのは、セバスチャンSKID ROWのシンガーというイメージが世間では大きいと思われ、そのことを彼も熟知していたからだろう。

しかし、これまでの経緯からSKID ROWと和解できないということがわかっているのであれば、そのスタンスは改めた方がいいのは言うまでもない。

28年間和解できなかった…人は歳を重ねれば重ねるほど変えられなくなる。

頑固者は余計頑固になる(笑) 。

ゆえにSKID ROWとのメンバーもセバスチャンとは和解できない可能性が年々強くなっていく。 たとえできたとしても、GUNS N' ROSES(下写真)のように、オリジナルメンバーが招集して活動出来るのは、限られた期間や手法だけだろう。

ファイル0071

その可能性の方が高いならば、彼は敢然とソロに集中していくのがいいだろうと思う。

それの方が私としても彼の応援しやすい。

なぜならば、他人の書いた歌詞の曲を聴いても一向にファンにはなれないからだ。

ゆえに、SKID ROWよりも、セバスチャンのソロの方が歓迎だ。

こんなスタンスの人は少数派であろうけれども、私は貫くつもりだ。

彼は作詞作曲の能力があるのだし、ソロのライヴDVDをこれまで2つも出しているから驚きだ。

ひとえにライヴパフォーマンスがいいからだろう。

しかし、私は買って鑑賞しようとは思わない。

ほとんどのナンバーがSKID ROWのものだからだ(笑)。

しかし、彼のペンによるものが大勢を占めているのであれば、ぜひとも買って鑑賞したいところなのだ。

そういうスタンスをこれからは貫いていってほしいものなのだ。

今回のソロアルバムには、ティーヴ.スティーヴンスオリアンティ(下写真)、マイルズ.ケネディといった一流どころのギタリストがゲスト参加して、作曲にも参加しているようだ。

orianthi.jpg

これはひとえにセバスチャンのシンガーとしての腕が見込まれなければ、こんなことは可能ではないのだ。

しかし、私の食指と世間の大勢の人のそれとは、食い違う場面が多い。

売れたアルバムよりも、シンガーが書いた歌詞の曲でなければ感動できないし、支持もできないのだから。

91年の来日公演時には、SKID ROWの人気が世界中で爆発し、ここ日本でも同様だった。

ハードロック史上初全米初登場ナンバーワンに輝き、アルバムはアメリカだけで300万枚を売った。

それがSLAVE TO THE GRIND(下写真)だ。

slave to the

その年の日本での公演日程は以下である。

91年来日公演日程
9月30日 横浜アリーナ
10月2日 代々木オリンピックプール(下写真)
10月3日 代々木オリンピックプール
10月4日 代々木オリンピックプール
10月6日  名古屋レインボーホール
10月7日 大阪城ホール
10月11日 広島メルパルクホール
10月12日 福岡九州厚生年金会館
10月15日 宮城県民ホール



そして次の年にも、勢い余って日本公演を敢行したのだ。

その日程が以下である。

92年来日公演日程
10月5日 大阪城ホール
10月7日 日本武道館
10月8日 日本武道館

この内容を見て、「どれだけすごかったんだよSKID ROWは…!」とだれもが溜息をつかざるを得ないだろう。


※参考記事
ハードロック史上初の快挙をSKID ROWが成し遂げる!


しかし、次のアルバムであるSUBHUMAN RACEから陰りが見え始めた。

それでも、ブラジルの『MONSTERS OF ROCK』にセカンドビルとして登場したのだから、昔取った杵柄の威力は凄まじい。

そしてセバスチャンの脱退、ソロ活動、そしてこんにちに至る。

sebas

私は、SKID ROWの、ギタリストとベーシストだけが作詞作曲をして他のメンバーには関わらせないという音楽的なスタンスには否定的だが、91年の人気の威力ぶりには正直、ぶっ飛んだのだ!

押し飛ばされそうになったのだ。

ゆえに、あの当時のメンバーにもどってくれと、言いたい向きもあるだろうが、いくら当時のファンが言葉を投げかけても不可能だろう。

もう頑固おやじばかりになってしまったのだから!(笑)

しかも、当時、代々木オリンピックプールなどに足を運んだファンでも、当時の情熱を維持して、またコンサート会場に足を運ぶかは疑問なのだ。

ゆえに、ノスタルジーを求めるのではなく、セバスチャンにソロとして成功してもらうのが王道と思うのだがどうだろうか?

私には疎遠になってしまったSLAVE TO THE GRINDこそは、彼らの最大の観客動員数を記録したアルバムなのだし、彼らをあまり知らないが、興味あるという人には心底勧めたいアルバムである。


●お勧めです!

Slave to the Grind

ベスト盤
40 Seasons the Best of (Rpkg)


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今回はこれにて終了します。

ありがとうございました。

OIPdANCE

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♯セバスチャン.バック 2024
SKID ROW

(速報!)ANAAL NATHRAKHとSAMAELの赤羽ReNYでのライヴで、彼らの素晴らしさを再確認!

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3月9日赤羽ReNYに足を運んだ。

ANAAL NATHRAKHSAMAELダブルヘッドライナーのライヴを観るためである。

この2つのバンドの他に、前座として日本.大阪のブラックメタルバンドであるCATAPLEXYが出演することになった。

ANAAL NATHRAKHが後順になることは明白だった。

キャリアも長いし、知名度も高かったからだ。



この会場はビルの2階にあるが、この時来ていた観客をみると若干びっくりした20代の人が多いし、メインは30代前後の人が大半だったからだ。

90年代後半から活動していたANAAL NATHRAKHゆえに、メインの観衆は40代中盤から後半の人になると思ったからだ。

しかし、この会場は大きいとは言えない500人から1000人くらいを収容するクラブ会場だ。

私がメインで見に来たのはANAAL NATHRAKHだ。

このバンドの2018年A NEW KIND OF HORRORのアルバムレビューが『BURRN!』でなされていて、その内容を読むにかなり出来がよく、完成度も高いのがわかったのだ。



A NEW KIND OF HORROR


それだけを依拠して買って聴いても実際に良いかどうかは保証のしようがないし、危険ではあるが、実際に買って聴いたが、よかった。

いや良かったどころの話しではなかったのだ。

ヘヴィさの度合いは半端なく、ギターやドラムの切り刻むリフもかなり速くてヘヴィ、曲の構成の素晴らしさ、展開の妙、ドラマ性のスリリングさ、どれをとっても文句のつけようがない作品だったのだ。

“Obscene as Cancer” A NEW KIND OF HORROR』収録

これに味をしめた私は、何か月かはかかったが、このバンドの作品は全て集めたのだ。

こういう経験をした人は、多くいると思うが、それでも5つ以上のアーティストでは経験したことはないだろう。

やはりヘヴィメタルたるもの、ヘヴィさは信条でなければ話しにならないと思う。

これが中途半端だと、気怠くなり、聴いているのが億劫になり、いつしかそのアルバムには疎遠になり、そして中古盤屋に売るということを繰り返してきたのだ私は。

SLAYERしかり、MEGADETHしかり、その他いろんなヘヴィメタルアーティストしかりだ。

これらのバンドは良いアルバムは当然ある。

そのよいアルバムの姿勢を終始維持してくれていればファンになり、そのアルバムを買い続けたことは間違いないが、そうならなかったのは、ひとえにそれが維持されていなかったからだ。

しかし、ことANAAL NATHRAKHにおいては、それがなされているのだ、デビューから最近のアルバムまで。



 ANAAL NATHRAKH


いろんな音楽ジャンルを包摂したバンドではあるが、その1つはブラックメタルということは間違いない。

そのブラックメタルバンドは概してスピードを武器にしているのは間違いない。

そのブラックメタルは、金切声のヴォーカルをメインにして、ヘヴィさもあり、ドラマ性を有するのが、その性質からして必然になる。

そういう音楽をしていくためには、バンドのヴォーカリストや他のすべてのミュージシャンに並々ならぬ技量がなくては体現できた話しではない。


ブラックメタルバンドでありながら、そういう曲を脳内に描きながらも、実際に演奏するとレベルの低いモノになったり、音のプロダクションが悪くて聴き手を落胆させてしまうパターンをいくつも私は見てきた。



しかし、ことこのANAAL NATHRAKHについては、そういった面を全然持ち合わせなく、かなりレベルの高い作曲力演奏力と、プロダクション力を持っているのだ。

そうなれば必然的に佳作アルバムだけが続くことになる。

そんな素晴らしい要素を持ち合わせているバンドにもかかわらず、ここ日本でも、そんな大きな人気を得ているとはいいがたい。

このバンドの前に2つのバンドが演奏するにもかかわらず、この規模の会場とは…と彼らの熱烈なファンは訝しげに思ってはいないだろうか?

私は落胆してしまう。

もっともっともっともっともっと人気を博せてもおかしくはない(笑)

これだけのレベルのアルバムを量産してきたバンドゆえに。

MEGADETH(下写真)の初の日本武道館公演が昨年の初め頃に実現した。

megades

このバンドは80年代の後半から知っているし、アルバムもいくつか聴いてきた。

しかし、永続して所持していきたいと思って所持しているのは、唯一PEACE SELLS…BUT WHO'S BUYING?』のみになってしまった。

長年知ってきたバンドだし、初の武道館公演だから、この公演に行こうか迷ったが、結局行かないことにした。

私から言わせれば、佳曲が少ないし、ヘヴィさも希薄になり、スピディな曲も減少している。

それでは、感動できないだろう。

そうなってしまうライヴに12000円もの大金を出すのは気が引けるし、感動できなかったらお金が無駄になってしまう。


その判断は間違っていなかった。

pisuseruzu
PEACE SELLS…BUT WHO'S BUYING?』


この武道館公演WOWOWで放映され、その模様はハードディスクに保存されているが、最後まで鑑賞したのはただの1度だけだ。

逆に同時期に来日公演が決定したEMEPERORのライヴ告知をみたら、すぐさま行くことを決めた。

熟考に熟考を重ねていくことを決めたアーティストではよくないことになるのは目に見えている。

このEMPERORのライヴは今でも印象に残っていて、この模様を収めたライヴ映像が販売されないかと期待が止まらないし、ブートでも出ていてくれればいいのだが、それがないのだ(笑)。



やはり、このEMPERORANAAL NATHRAKHCRADLE OF FILTHこそが、私の中での3大ブラックメタルバンドなのだ。

これらのバンドが他のバンドの追随を許さない程のレベルの高い作曲力、構成力、演奏力を備えた天才集団と断言したいのだ。

そのことは私だけの誇張ではなく、このいずれのバンドでもいい。

アルバムをランダムに選んで、1曲でもいいから聴いてみるのがいい。

すぐさま、そのレベルの高さを体感するに違いない。


MEGADETHSLAYERに不満を持っていたヘヴィメタルファンの心を一掃してくれるに違いない。

そんな出来にもかかわらず、こんな小さな会場でしかできないとは信じれないのだ。

その理由を思索してもしょうがないかもしれないが、1つだけ理由をあげるとすれば、やはりデビューのタイミングだろう。

MEGADETHSLAYER80年代の初期にデビューした。

そのころであれば、ヘヴィメタルの依って立つ余は大きなものだったが、現在に至っては、いろんなバンドが林立しすぎていて、その余地が非常に小さいのだ。

人間だれしも、最初に味わったものの方が重宝してしまう、要するに保守的なのだ。

その最初に接したバンドよりも、演奏力もあり、作曲力もあり、プロダクションも上とはわかっていながら、後に知ったバンドの方が軽んじてしまうのは、そういう理由になるのだろう。

リッチー.ブラックモアがプレイが下手で、イングヴェイ.マルムスティーの方がテクでは断然上なのがわかっていながら、リッチーの方に心のバイアスが傾いてしまうのはそういうことも理由になっているのだ。

ungve

イングヴェイ.マルムスティー


MEGADETHSLAYERよりもANAAL NATHRAKHの方が実力で上とはわかっていながらも、そちらにばかり気がいってしまい、なかなか是正はされないのだ。

EMPERORANAAL NATHRAKHCRADLE OF FILTHこそが、3大ブラックメタルバンドではあるが、ことEMPERORだけが先を行っている。

このバンドは、巨大メタルフェスではトリセカンドビルが当然だし、最近の来日公演でも1500人擁するホール会場で単独公演をおこなった。

アルバム.ノーリリースにもかかわらず。

しかし、ANAAL NATHRAKHCRADLE OF FILTH来日公演をおこなっても、小さなクラブでしかできないのは遺憾としか言いようがない。

今回も、前回も、そのまた前においても。

もっと私も情報発信して、このバンドの良さを多くの人間に認識してもらわねばならない。

そんなことを考えていると、CATAPLEXY(下写真)の登場になった。



このバンドは、おどろおどろしいメイクをして、初期EMPERORを彷彿とさせる。

演奏のレベルは並以上だが、取り立てて感動はなかった。

差別化がなされている点は、観客から見て右端のベースプレイヤーは、死神の様なコスをしていて注目してみた それと、曲と曲の間が短いのか、つながっているのかの判断のしかたが微妙なところだったがゆえに、持ち時間の30分があっという間に終わってしまったところだ。

このバンドをこれから先、支持するか、アルバムが廉価販売されていたら買うかどうかは保証のしようがないのが正直なところだ。

30分くらいの休憩をはさんで、SAMAELが登場した。



今はYouTubeでバンドの演奏を聴いてからCDを買うことができるようになり、無駄な金を使わないで済む時代だ。

このライヴにあたり、このバンドをそこでチェックしたが、あまり印象に残った曲はなかった。

しかし、実際にそのライヴを聴くと、かなりいい出来の曲とレベルの高い演奏をすることが出来るバンドであることがわかった。

あの動画で見た曲だけがはずれだったのだ。

その演奏の重厚さには、すぐに意識がピンとなり、聴きいらざるを得ない品位を備えたバンドなのだ。

メンバーの誰もが精悍で実直な顔をしている。

その顔をみれば、どのようなモラルの人か、どんな音楽を体現するのかがわかるのだ。

ふにゃふにゃした人格のバンドであれば、私は聴かないことにしているのだ。

実際はそんな人格ではないことは一目瞭然だし、私の好むところだ。

ステージの後ろには、このバンドのロゴが映し出されて、そこから光が発出されたり、廻ったり、宇宙空間の映像に切り替わり、そこからまた龍のアイテムが出て、それが回転したり、横に恍惚とした線が出現してそれが光を発したりと、まるで映画のサイバー空間に放り込まれた錯覚に陥ったのだった。

この映像の様子を見て、昨年のLOUD PARKに出演したNIGHTWISHのステージを思い出した。

このバンドは、かなり壮大なスケールを有した映像を、左右両方のスクリーンに映し出しながら、演奏を披露するバンドなのだ。

その映像のモチーフと歌詞の世界観が見事に溶け込みながら曲が進行していく様子を見て、このバンドのメイン作曲者であるトーマス.ホロパイネン(下写真)の天才性いや超天才性には感服せざるを得なかったのだ。



それとほぼ同じ天才性を有したこのバンドのメインソングライターであり、シンガーであるVorphには敬服せざるを得ない。

そのバックに出ているオブジェの多くは、現代のデザインやデジタルをモチーフにしたものが多い。

そしてそこから想起される概念は、やはりムービーだ。

そう、このバンドのメンバーの顔をみると、精悍であるが同時に映画クリエイターといういで立ちを感じるのは私だけであろうか。

そういうクリエイティブな面を持ち合わせた人物には好感が持てる私なのだ。


こういう映像をも武器にしながらライヴを進行しているこのバンドは、先のNIGHTWISHの前座としてライヴをしたら、かなり受けがいいだろう。

そして、このような小さな会場でなくて、LOUD PARKのようにもっと大きなアリーナレベルの会場でした方が、その良さを増幅させることは間違いないのだ。

しかし、メンバーはヴォーカル、ギター、ベース、シンセサイザー4人組であるが、その4人ともが前から後ろに髪が後退してしてしまっている(苦笑)。

これは、生まれつき男性ホルモンが多いことがメインの原因としてこうなってしまうのだから、本人の心がけや生活習慣だけが起因して起こるものではないので、そういう場合は、ミノキシジルプロペシアを服用しないことにはどんどん薄毛は進行してしまうのだ。

つむじからくる薄毛よりも、前髪からくる薄毛の方が進行は断然早いのだ。 しかも、はげ切ってしまったら、もうそれらを服用しても遅く、元には戻らない。

4人は、そのことにどう思っているのだろうか?



話しが逸れてしまった(笑)。

しかし、このバンドにはドラムがいないゆえに、打ち込みを採用しているのだろう。

そういうライヴを体験したのはこれが初めてだ。

そういった映像のクリエイティヴ性だけでなく、演奏のレベルの高さや重厚さにも注目せざるを得ない。

ツインギターであるが、先に出演したCATAPLEXYツインギターだったが、そういう重厚な味を感じれなかった。

音量の問題でもないのだ。

やはり、音楽を演奏していくうちに身に着けられる性質のものなのだ。

それゆえに、そういう味を直に最大限に感じれる場としてライヴは必須なのだ。

そして繰り出すリフにしろ、やはりベテランらしい味が、そこかしこに感じれる。

何年も作曲を重ねて、リフを何度も演奏してできる円熟味を帯びた作曲や演奏というのは、聴いてすぐにわかる性質を持っている。

そんな味がこのバンドからはふつふつと迫りくる気迫をもって聴き手を圧倒するのだ。



時おりエクセントリックなリフが出てくるが、それが単なる奇異にしか感じれない代物になってしまうか、曲にマッチするかどうかもミュージシャンの力量に懸かっている。


それがかなっていたので、やはりそこも特筆すべき点であろうと思う。

映像をもバンドの武器の1つとしながら、重厚な演奏に、エキセントリックでありながら、曲進行にマッチしながら聴き手を終始惹かずにはいないモノを持っている、このSAMAELというバンドを知ったのは、かなりの収穫だった。

聴きいってしまう理由は、このバンドはスイス出身ではあるが、シンガー兼ギターであるVorphが作詞作曲の殆どを手掛けているからだろう。

出身国が英語圏かそうでないかは全然関係ない。

シンガーが作詞をするかどうかで感動するかどうかが決まるのだ。

逆に、英語圏出身であっても、シンガーが作詞をしない、あるいはバンド内の事情でできないTHUNDERDANGER DANGERは、良い曲とは思うも感動をよび起さないので聴かなくなって疎遠になってしまってここまできたのだ。

一度そのバンドが好きになったら、そのバンドのロゴが異様にカッコよく思えるようになるのだ。

雑誌やCD屋において、そのすきになったバンドのロゴをみると心の食指が動くようになってしまう。

このバンドのライヴが終わるころになると、ステージバックに映されたこのバンドのロゴに好感を持つようになった自分に気づいた。



そして、帰宅後このバンドのアイテムをHMVでチェックして、早速発注してしまったのだ3つも。

早く着いてほしいし、聴きたいところだ。

そしてそのレビューを書きたいのだブログで。

最後の曲において、ドラム音が続きながら徐々にフェイドアウトしていく演出を施してメンバーがステージから退出していった。

こういう演出で、ノルウェーCIRCUS MAXIMUSLOUD PARK 12』で同じ演出をみせたことを思い出した。

どうもスカンジナヴィア出身のバンドは、こういうことがお得意なパターンが多いようだ。

こういう演出は大好きなので大歓迎だ。

SAMAELはもちろん、CIRCUS MAXIMUSにも、またここ日本に来てライヴをおこなってほしいものだ。

SAMAELの最新アルバムは以下!

ライヴが終了して、次のステージセットにクルーが取り掛かっている。

私が、観ていた場所は、ステージ直前のフロアよりも一段上になっているところの最前列にいた。

しかし、ここから動くわけにはいかない。

メインのANAAL NATHRAKHの時間が迫ってくると人が多くなり、そこをどいたら、背が低い私はライヴが見えにくい場所に移らなければならないからだ。

動かずに、そこに留まる…非常に足の疲れることになるのだ(笑)。

指定席のある中級ホールであればそんなことはないのだ…移動して体操したり背伸びできるのだし。

そしてメインのANAAL NATHRAKHの登場だ。



やはりメインゆえか、先のSAMAELも反応が良かったが、それよりも好反応だ!

すぐにステージ前にモッシュピットができる。

こんな狭い会場で…と思ったがそれほど大きくはないから杞憂に終わった。

それに加え、ステージにダイブしてクルーから観客フロアに戻される人が何人もあった(笑)

普通は、こんなことがあったらライヴは中止になるのが通常なのだが…(笑)

肝心のANAAL NATHRAKHのライヴだが、期待を裏切らない素晴らしいものだった。

このバンドの演奏も、円熟味があり、ベテランにしか出せない味があるのだ。



それにこのバンド特有のフレーズと、畳みかけるドラミングのフレーズも聴いてすぐさま、このバンドとわかるアイデンティティがあるのだ。

そのアイデンティティは単なる特有というだけではダメで、人を惹きつかせて、その心を鷲掴みにしないことには存立意味がないのだ。

この特徴あるドラミングは、まさにグラインドコアなものだ。

このバンドのウィキペディアのジャンル欄には、グランドコアという文字が書かれている。

やはり、どのバンドも、自分の確固たるジャンルを堅持しているが、その音楽性を維持しつけるかどうかは、アーティスト側の意向や匙加減に依るのだ。

1つのジャンルの音楽性だけでバンドを維持するのは不可能だし、自分がいいと思ったり、時代の要請で他のジャンルの要素を取り入れるのは必然なのだ。

その結果、いい音楽ができればそれでいいし、駄作に堕してしまったら、それを批判しなければならない。

しかし、こと批判する要素はこのバンドには見当たらないのだ、出来が良すぎるゆえに。



やはりこのバンドはブラックメタルを基調としながらも、いろんな要素を採取して盛っているのだ。

純粋なブラックメタルバンドはないし、純粋なグラインドコアバンドもないのだ。

やはりいろんな音楽的要素を取り入れて、バンドの音楽は進化し、深化していくのだ。

88年『ヤングギター』の某号で、METALLICAの特集が組まれていたが、そこには「スラッシュキング、METALLICA!」と書かれているのだ(苦笑)。

今のMETALLICAスラッシュメタルバンドと認識する人がいるだろうか?

おそらくいないだろことは間違いない。


めたりか
 METALLICA


ANAAL NATHRAKHのステージも、先のSAMAELと同じく、ステージのバックに映像が流れていた。

それは主にモノクロ映像ゆえに、このバンドの歌詞のモチーフを見事に映し出すのに成功している。

古代中東の某都市において、SLIPKNOT然とした仮面を着けた囚人らしき装束の群れが出てきた映画のような映像が印象に残っている。

また、原水爆の爆発映像を空から映し出した映像や、科学実験の映像も映し出されていた。

こういう人類史の暗黒の内容についてメインに歌ったのがブラックメタルの例として多い。

ホラーや戦争といった部分である。

それを歌い上げるには、スピーディでヘヴィで、金切り声でシャウトし続けることで、その感情を巧みに表現することができるのは間違いない。

しかし、先にも書いたように、こういう音楽を体現するには、ミュージシャン側に、かなりの力量がなくては話しにならないが、それを悠然とこなしているANAAL NATHRAKHには敬服する、いや敬服せざるを得ない。

しかし、このバンドも薄毛の人間が多い。

シンガーのデイヴ.ハントも、ギタリストベーシストも同様に前髪から後ろに薄毛部分が広がっている。

デイヴの年齢はウィキペディアには書いていないが、50を超えているだろう。

その他のメンバーも。 スウェーデンMESHUGGAHのシンガーであるイェンス.キッドマン(下写真.真ん中)もこのように薄毛だ。

asiwosasarerya

このバンドと同じくANAAL NATHRAKHもエクストリームなミュージックを体現しているのも同じだ…だからどうしたのか?

どうもしてない(笑)。

私がこのバンドにぞっこんになるきっかけになったアルバムはA NEW KIND OF HORRORだが、このアルバム収録の“Obscene as Cancer”はその中でもかなり秀逸だ。

そのライヴの模様をYouTubeで見たことがあるが、それは隠し撮りだった。

その映像は、かなりプロダクションの調整ができていなかったようで、アルバムの音からはかなり隔たってしまい落胆の度合いは半端なかった。

やはり、ライヴではその音の調整を綿密に施さないことには、そのバンドの良さを活かすことはできないのだ。 録画をしても、音の調整を施さない限りは、聴けない代物になってしまうのだ。

サウンドボードで録音したからといって、いい出来になるとは限らない。

どの程度、どのようにするかは、そのバンドによって変わってくるのだ。



その“Obscene as Cancer”は今回のステージでおこなわれたが、良い出来だった。

アルバムでの緊張感がほぼそのまま体感できる感じだった。

やはり隠し撮り映像の音響と、ライヴの音響とでは違うのがわかった。

やはり、このバンドの良さを活かした映像モノを作るためには、そのバンドの音楽の内情を知り尽くしたプロデューサーを起用するほかないのだ。

それを生で体感できた私は幸運だった。

このバンドの曲は終始、佳曲だなあと感じれる代物だ。

感動のうちに最後の曲が終わった。

もっと出来るのだろうが、デイヴが腕時計をみながら、「2 more songs!」などと言って曲数を調整していた。

しかし、しつこいがこのバンドの人気の度合いはいまいちだ。



もっと多くの人に認識してもらえたら、いいのにといつも思ってしまう。

LOUD PARKのように多くの人が来るイベントにでも来れば、またそれは変わってくるだろう。

このような素晴らしい力量があるにもかかわらず、この人気は過小評価も甚だしい。

興味出た人は、まず以下の最新アルバムからチェックするのがいいだろうと思う。

エクストリームメタル、ブラックメタル、スピードメタル、グラインドコアといったジャンルを有し、かなりそれらを突き詰めた音楽を体現しているのがこのバンドで、佳曲ばかりあるということを認識してもらえたら、これに勝る喜びはない。

ANAAL NATHRAKHの最新アルバムは以下!

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ありがとうございました。

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♯ANAAL NATHRAKH
♯SAMAEL
♯赤羽ReNY

(コラム)SLAYERの復活を微妙な感懐で見守り、このバンドの今後に何を望むか?『REIGN IN BLOOD』を懐古する。

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あのSLAYERが引退状態から戻ってきた。

LOUDER THAN LIFERIOT FESTIVALというフェスでのトリでの出演が決まっているようだ。





2019年の日本でのDOWNLOAD FESTIVALを最後に引退を表明し、そのライヴの模様もBURRN!の巻頭特集でリポートされていたのを、私は鮮明に覚えているし、その号も所有して、レンタル倉庫にしまってある。

その時の雑誌に携わる人たちの慈しみの念を払拭してカムバックしてきたSLAYERのメンバーに対して、すんなりウェルカムと言えるだろうか?

これは例えば、「これにてこの会社を辞めます。皆さん、これまで誠にありがとうございました!」と涙ながらに頭を下げて辞していくゆえに,他のものたちが壮大な壮行会を開いたにもかかわらず、2週間で戻ってきた人みたいだ(笑)。

そういうことを言ったら、SLAYERのメンバーの方も、そんな壮行会を開いてくれと懇願したわけではない、と反論するだろうが、あの引退のライヴの報道の時の『BURRN!』の編集員たちの情熱は並々ならぬものを感じたし、今でも覚えている。

それを抑えて引退宣言撤回…自分でもよくわからない感情が胸内にくすんでいる。

しかし、ファンにとってはかなりの嬉しい事態だろう、引退宣言の撤回は。


satugaisha
   SLAYER


あの引退宣言からわずか5年でカムバックしてきたのは、やはりメンバーたちは暇だからだろう。

引退宣言して、すぐさまカムバックする例はSLAYERの他にも多くある。

SCORPIONSWHITESNAKEOZZY OSBOURNE,KISS…といとまがない。

先のコロナ騒動でもわかったのは、これまで一生懸命働いてきたかどうかにかかわらず、やはり家に居続けるのは気持ちが悪くなって体を動かしたくなるのだ。

私は自粛が3日でダメになった。

ゆえに、SLAYERがカムバックした時の気持ちはやっぱりねえ、ということで分かるのだった。

しかし、LOUD PARKの常連だったSLAYER日本では歓待を受けているということだ。

そんなSLAYERはまた日本に来るのは自然な成り行きだ。

しかし、LOUD PARKは昨年だけのカムバック企画と言っていたし、DOWNLOAD FESTIVALも再度の開催の目途がついていない。

そうなれば、当然単独公演になってしまうが、どの会場でするのだろうか?

90年の初頭からSLAYERは、単独公演をおこなってきたが、その際もいずれも2000人前後中級ホールばかりであった。

しかし、LOUD PARKといったアリーナでのフェスでは、そういったラウドなバンドを集めたフェスということもあり、トリにはやはり、その大御所であるSLAYERMEGADETHJUDAS PRIESTHEAVEN AND HELLなどが抜擢された。

しかし、中級ホールばかりでしていたSLAYERが今、どの規模でできるのだろうか興味津々なのだ。

単独公演では中級ホールだけど10000人以上のキャパでのフェスではトリ…何か奇妙な感じを覚えるのは私だけであろうか?

BIG4の一角であるMEGADETHは、93年の昔に日本武道館での単独公演を敢行しようとしたが、シンガーのデイヴのドラッグ所持が発覚して、急遽取りやめになり、その後、アルバム発表と来日を重ねるも、ついぞ日本武道館公演は実現しなかったが、2023年についに30年の歳月を経て再度実現した。

また同年代から活躍してきたHELLOWEEN(下写真)も中級ホールでの公演を維持したが、武道館公演とは無縁だった。

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しかし、昨年ついに日本武道館公演を実現させた。

HELLOWEENLOUD PARKの常連だったが、セカンドビルだった。

SLAYERがトリの時も、HELLOWEENセカンドビルだった。 SLAYERLOUD PARKトリになること5回

ならば、セカンドビルだったHELLOWEEN日本武道館公演を実現させたのならばSLAYERもできるだろう、と考えがちであるが、実際はそううまくいかないだろう(笑)。

あのLOUD PARKという名称からして、ヘヴィでラウドな音楽を体現するバンドばかりが参戦するフェスゆえに、その最先端のバンドであるSLAYERトリ5回も抜擢されたのだ。

しかし、その事実と売り上げ実績は別物なようだ。

どんな大御所であろうと、効果逓減の法則は働いてしまうゆえに、アリーナでの単独公演は難しいし、LOUD PARKではトリにななれなかったけれども、単独公演でのキャパは、SLAYERのそれよりもHELLOWEENのそれの方が上回っていたのは事実だ。

この事実は、私でもわかったにもかかわらずなのに何故、SLAYERばかりがトリになれて、HELLOWEENはなれなかったか?

やはり、そのフェスの趣旨にSLAYERの方が合っていたということもさることながら、そのフェスの主催者に気に入られているアーティストだったということだろう。

昨年のLOUD PARKにおいては、KREATORセカンドビルになった。



しかし、このバンドはどう考えても、最初~中盤くらいに登場するくらいのCDの売り上げ実績しか挙げれていないにもかかわらず、この地位になっていた。

売り上げ実績ではサードビルのNIGHTWISHの方が上なのに、KREATORの方が後方で登場して演奏…その時、前に演奏したNIGHTWISHの壮大さの余韻に圧倒されて、しらけムードが漂っていたと思ったのは私だけだったろうか?

そういう考察が好きな私であるが(笑)、HELLOWEENの方が、実際はCDは売れていただろう。

ゆえに、SLAYER日本武道館公演は難しい。

しかし、もしそれがかなったとしたら私はその公演に行くだろう。

ヘヴィメタルにのめり込むきっかけはいろんなバンドから与えられたが、その1つはSLAYERであることは間違いないのだから。

トリで出演した時の最後のイベントはLOUD PARK 17』だった。

この時も彼らの雄姿を観たが、そのステージの時が出演者中、一番歓声が大きかったのは間違いない。

しかし、それほど自分はのれなかったのだ、ある原因があって。

それから2年後に日本初のDOWNLOAD FESTIVAL(下写真)が開かれて、それにセカンドビルとしてSLAYERは出演した。



やはり、この時も歓声は凄まじかった。

しかし、この時の出演したバンドの顔ぶれもすさまじかった。

JUDAS PRIESTSLAYERARCH ENEMYLOUD PARKヘッドライナーを務めたバンドが3つも参戦していたのだ。

それに、AMARANTHEHALESTORMANTHRAXといったLOUD PARKの常連まで参戦したのだ。

こんな豪華な顔ぶれがあるかと思わず拳を握りしめて笑ったものだ。

しかし、肝心のトリセカンドビルが良いステージを見せてくれなければ、尻切れトンボの謗りを免れない、どんな顔ぶれが良くても。 今、思い起してみれば若干その雰囲気になってしまったことは確かだった。

トリJUDAS PRIESTは単独公演から1年もせずに帰ってきたということもあり、セットリストを大幅に変えなければならなかった、飽きられないように。

それがあだになり、初期のマイナーなナンバーを多く持ってくることにより、しらけムードが漂っていたのは否めなかった。

そして、SLAYERだが、最後ということもあり、誰もが贔屓目で注目しただろう。

そういうことはやはり、少しの助けにしかならない。

ただし熱烈なファンはこの限りではない。

私はこのバンドのREIGN IN BLOOD(下写真)に耽溺したのだ、かなりの程度。

REIGN IN BLOOD

かなりヘヴィでスピーディまっしぐら。 そのビートのすさまじさと潔さが何とも言えない気持ちよさを醸し出し、1日に何度も聴いてしまうほどだったのだ。

「こんな凄いアルバムがあるならば、他のもいっぱいいいアルバムがあるだろうし、これからも出すだろう!」と期待して、それ以前のアルバムや、それ以降のアルバムを買って聴くも、気怠さが目立つアルバムという印象は拭えなかった。

その他のアルバムは、どれも2~3曲だけ佳曲があるだけなので、アルバム通して聴くのは困難になり、いずれも中古盤屋に売ってしまったのだ。

しかし、不思議なのは、そのREIGN IN BLOODが最高の売り上げを達したアルバムではなかったのだ。

そのアルバムから94年DEVINE INTERVENTIONまでの4作連続ゴールドディスクを獲得したのがSLAYERの売り上げ実績なのだ。

これには驚いた。

あのREIGN IN BLOODが、私のみならメタル雑誌で良い評価を喧伝していたゆえに、これが他のアルバムの売り上げを凌駕していたのかと思いきやそうではなかったのだ。

まあ、そう言った雑誌などでの評価がそのまま世間での売り上げに到達するわけではないのは百も承知であるが…。

しかし、そういうこのバンドの最高傑作というニュアンスはバンド側も認めており、それだからこそあのアルバムの完全再現ライヴを演り、それがオフィシャル映像にもなったのだった。

それがSTILL REIGNING(下写真)だ。

still reigning

完全再現は2000年あたりからブームになり、いろんなメタルバンドがおこなっていた。

JUDAS PRIESTも、あのBRITISH STEEL完全再現LOUD PARK 2009』でやった。 開催前に、JUDAS PRIESTから、あのアルバムの完全再現をすると告知があったゆえに、SLAYERREIGN IN BLOOD完全再現を!と期待が高まったが、結局普通のライヴ模様に落ち着いたようだ。

そして、最後のステージと告知されたDOWNLOAD JAPANでも、最高傑作のREIGN IN BLOOD完全再現をしてほしかったが、ライヴの途中であのアルバムの収録曲の1つをはじめの方で演奏されたので、「ああ結局なしか…」と途方に暮れたのだ。

やはり、どうしてもあのアルバムに拘ってしまうのだ私は。


●“Angel Of Death
  ↓



怒号のギターとバスドラ、スネアのアンサンブルで幕は落とされる その和音が腹の底まで響き渡り、気持ちいいことこの上ない!

そこに、地獄の果てまで届くトム.アラヤのロングシャウトで畳み掛ける。

最後は、怒涛の高音ツインギターバトルで幕を閉じる。

このアルバムはどれも速い曲ばかりである。

スローな曲など1つもない。

そして、どれも劇的変化を特徴として持っており、その変化は先が読めない奇想天外さがあり、先が安易に読めない! いきなりギターのソロ、とか、ギターとドラムの掛け合いになったりと。

その、どれもが、音がそつがなく、体にしみこみ気持ち良い!

satugaisya

瞠目すべきは“Raining Blood”に代表されるような、ホラー映画のごとき壮大さや劇的さである!

特に“ Postmortem”~“Raining Blood”への繋ぎ時のドラマティックさである!


火山か堤防の決壊時のような凄まじいSE音の後に、躍動感あるドラムビートにつながり、勢いあるアップテンポに突入する。

そして、最後は数えきれないほどの、ドラムリフとギターの超高音バトルの掛け合い、ぶつけ合いでアルバムは幕を閉じる。

その凄まじさといったら言葉では表現しきれない!

とにかく、言葉を失う!

感動的なことこの上ない!


ではその超名曲を堪能いただきたい!


●“Raining Blood
  ↓




私が驚いたのは、このアルバムが、全体的に、起承転結の様相を呈しているのがわかった瞬間である。

このアルバムは、先にも書いたが、速い曲で占められており、しかも全曲で30分にも満たないのである。

それくらいソリッドなアルバムなのである。

それくらいソリッドなアルバムでありながら、劇的な変化を擁し、ドラマティックさをもちながら、しかも感動的である!

アルバム作りにおいて、スラッシュメタル、いやへヴィメタルにおいてもこれほどの手腕を持つバンドはSLAYERの他にいないであろう、などと初めて聴いたときには思ったものだ。


とにかく感動的である、このアルバムは!

REIGN IN BLOOD収録曲
1. Angel Of Death
2. Piece By Piece
3. Necrophobic
4. Altar Of Sacrifice
5. Jesus Saves
6. Criminally Insane
7. Reborn
8. Epidemic
9. Postmortem
10. Raining Blood

これまで、このアルバム収録の曲をいくつか断片的に曲名でも、実際の曲をきいたことがある人もいるかもしれないので要チェックだ。

やはり、あの、私がヘヴィメタルにのめり込むきっかけを作ってくれたREIGN IN BLOODにこそ、意識がクローズアップしてしまうのだ。

それの完全再現をしてくれるかどうか?

日本武道館でできるかどうか
が、私が一番気がかりな点ではあるが、彼らの来日公演が決まったら行きたいとは思う、どの規模ではあろうとも。

しかし、メジャーなバンドほどいまはチケット代が高くなっているのだ。

来月に、ANAAL NATHRAKHSAMAELのドッキングライヴが決まっているが、二者で9000円という格安であるが、今やMETALLICABON JOVIのライヴは最安席でも16000円前後する。

これでは、値段を聞いただけで行く気が萎えてしまう(笑)。

これほどではないが、メジャーというだけで、これに準ずる値段設定にならないことをひたすら願うばかりだ。

何はともあれ、SLAYER来日公演が決定したら、その際には行きたいとは思っている。

ここまでの文を読んで、あのREIGN IN BLOODに興味を持った人には、かなりのおすすめである。

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今回はこれにて終了します。

ありがとうございました。

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