スポンサーリンク 1
スポンサーリンク 2
ALICE COOPERの最新作『ROAD』は、通常盤はCDだけだが、『LIVE AT HELLFEST 2022』のライヴ映像のDVDが付いている特別盤もある。
そのライヴ映像のDVD付きの方を買って鑑賞しているが、そのライヴ映像を観ていると思わず熱中してしまう。
その『HELLFEST 2022』はセカンドステージで、セカンドビルをMEGADETHにして、アリスがトリになった時のものだからなかなかの偉業だ。
アリスの近年のアルバムは、それなりにいいが、そんなに自分の中で話題にならずに終わってしまうパターンが往々にしてあった。
家を出て、学校や職場にいる時にも、そんなにメロディが脳内にのぼらずに終わってしまうパターンがほとんどだっのだ。
逆に好きになるアルバムは、そうではなく、学校や職場にいる時にもメロディが脳内を去来して、帰宅したら聴きたくなる性質を持っている。
ことは、ライヴDVDでも一緒だ。
最近のアリスのDVDも、そう聴きたくなる特長がなかったのだ。
ゆえに、いろんなライヴ映像モノをヤフオクで出して売ってきた。
アリスのファンは憤りを感じるだろうが実際はそうなのだ。
しかし、『LIVE AT HELLFEST 2022』は事情が違う。
何度も見たくなってしまうのだ。
それは選曲がいいからだろう。
これには、あの名作『TRASH』(下写真)から、“Bed Of Nails”や“House Of Fire”も選曲して演奏されているのだ。
これらは長らくライヴではされていなかったが、なぜここにきてこれらをしたのかはよくわからない。
アリスの気まぐれだろうか?
そして、このアルバムからは当然“Poison”(全米7位)もされている。
この『TRASH』のできをほぼ踏襲したのが次の『HEY STOOPID』だが、これも『TRASH』と並び、かなり聴いた思い出がある。
それは、その2つがヘヴィさの加減とメロディの良いアルバムだったからだ。
“Bed Of Nails” (『TRASH』収録)
『HEY STOOPID』のタイトルトラックである“Hey Stoopid”も今回のDVDで演奏されているし、このアルバムからの曲である“Feed My Frankenstein”はほぼツアーごとに演奏されていた。
これはかなりの名曲だし、アリスのライヴでは欠かせない曲だ。
それが、今回のドたまにされたのだから、興奮しないわけはない。
しかし、それ以降のアルバムはあまりにシアトリカルな雰囲気、要するに60年代のあの街を彷彿とさせる雰囲気ばかりを前面に出し過ぎてしまったがために、佳曲と思える品位を失ってしまったのだ。
そこで、『DRAGON TOWN』や『BRUTAL PLANET』といった佳作アルバムを出してくれたのは良かったが、それ以降のアルバムはまた佳曲の度合いが減退してしまったのだ。
やはり、自分がいいと思えるアルバムからの曲を多数してくれれば、ファンは歓待するに決まっている。
必然的に、私も興奮して何回も観てしまっている。
やはりこういう工夫=ヒットアルバムからの曲を多数演奏することは必ずしてほしいのだ。
『TRASH』は全米100万枚を達成し、『HEY STOOPID』は全米50万枚を達成した。
こういう売り上げから判断しているのではなく、謙虚にこの2アルバムを聴けば、野外に出ても収録曲のいずれかのメロディが脳内を去来してしまうからという経験から判断していっているのだ。
しかし、こういった意見を言ったとしてもアリスが読むはずもないし、たとえ私がアリスの友人としても、彼は聞きいれないだろう(笑)。
これまでの60年代からの作品は、今も売れているのだし、それで私の意見など聞かなくても充分、生活していけるからだ。
しかし、私とアリスとの初めての出会いは衝撃的だった(といっても実際に会ったわけではなくテレビで見ただけの話しだ.笑)。
89年にWHITESNAKEの『SLIP OF THE TONGUE』が発売されることになり、前作からの曲と、新曲のクリップを放映されるMTVを観たのだ。
そのWHITESNAKEのクリップが放映されるまでに、何十ものメタルアーティストのクリップも紹介されていた。
その1つがアリスだったのだ。
当時、アリスは41歳。
他のメタルアーティストのメンバーに比べてかなり年配という印象を受けたが、それでもコンテンポラリーに曲を仕上げる柔軟さや素直さには脱帽したのだ。
その時披露の曲は“Poison”だった。
これの良さに惹かれて、この曲収録のアルバムは必ず買おうと思ったのだ。
そしてのちになって買って聴いたら、あまりの良さに耽溺したのだ。
当時はやりのハードロックの良さをふんだんに生かし、自分のミュージックに取り入れて曲を作った観が満載だったのだ。
その姿勢が、次の『HEY STOOPID』でも踏襲されていたからよかった。
しかし、それ以降は佳曲の割合が大幅に減るアルバムが何度か続いてしまっていた。
こういうことが起これば、当然ファンを辞める人も出てくるのが必然だ。
それはどんなアーティストにも共通して言えることだ。
ことアリスも、日本での人気は逓減しているのは言うまでもない。
それは、ことWHITESNAKEにも言えることだろう。
何故、WHITESNAKEを引き合いに出したかというと、アリスとこのバンドに共通点を見つけたからだ。
私はこのバンドのライヴには必ず足を運ぶほどのファンだ。
しかし、あの87年の『WHITESNAKE』アルバムの時のような素晴らしい出来のアルバムを出してくれているかどうかは断言できないし、実際ファンの数は減っているだろう。
『WHITESNAKE』
それなのに、なぜWHITESNAKEのファンを続けているかと言えば、それはメロディが自分の好みそのものだからだ。
確かに佳曲のレベルでは、最近のアルバムは『WHITESNAKE 87』には劣っているのは否めない。
しかし、どのアルバムにも光るものを感じるし、1枚通して聴くのに何の抵抗も感じないのだ。
聴くに堪えない出来のアルバムは87年以降1つもないのだ。
しかも、あの『WHITESNAKE 87』からの曲は必ず演奏するし、そうなればライヴには足を運ばないわけにはいかないだろう。
しかし、このバンドのコンサートに必ずしも行くとは限らなくなってしまったファンは、アルバムを聴けどもそれほどの魅力を感じないからだろう。
WHITESNAKE 2013
そういう例は自分にもあるので否定はしないしケチをつける気もない。
やはり、あの『WHITESNAKE 87』は良いんだけどねえ…で終わってしまうのだろう。
あの時の日本での人気沸騰の度合いはすさまじかった。
アルバム発表後の88年の日本ツアーでの観客動員数は凄かった。
それが以下である。
6月11日、12日、13日、15日 代々木オリンピックプール
6月16日 横浜文化体育館
6月18日 名古屋市総合体育館
6月21日 大阪城ホール
でも次の『SLIP OF THE TONGUE』からは大幅にアルバムの売り上げも落ちてしまった。
それからは、動員数は落ちて、中級ホールよりちょっと上のホールどまりで落ち着いている。
やはり、アリーナ公演を維持するのは難業なのだろうか?
1つのアルバムはすごく気に入ったけれども、それ以外は好きになれない、というパターンは理解できる。
DEF LEPPARDの『HYSTERIA』は佳曲だらけの超名作だ。
ゆえに、あのアルバムの完全再現の模様を収めた『VIVA!HYSTERIA』(下写真)は何度も何度も自然と手を伸ばしてプレイヤーにセットして鑑賞してしまうのだ。
しかし、それ以外のモノに関しては、気が乗らないので観る気にもなれない。
あの『WHITESNAKE 87』の時のコンサートには行ったけれども、それ以降は行く気がしないという人は、同じ心理なのだろう。
ゆえに、またHRファンを興奮させるためには、あの『WHITESNAKE 87』の完全再現をすべきだったのだ。
2011年の来日時にデヴィッド.カヴァーデールはそれをする旨の発言をしていたが、それがこれまで実現したためしはない。
2016年は、『GREATEST HITS LIVE』と称して世界を廻り、日本にも来たが、その時していたのは87年、94年、2003年の時していたセットリストの踏襲だけだった。
あの時こそ、『WHITESNAKE 87』の完全再現をすべきだったにもかかわらず、それ以降もアルバムを出し、それからの曲を踏まえたライヴ構成になっている。
『WHITESNAKE 87』の完全再現は…と哀しくなってしまうのだ。
ことは、アリス.クーパーにも言えることだろう。
コンテンポラリーな音楽的要素を取り入れる能力にはたけているが、必ずそういう試みをしているわけではなく、時に自分のしたいことだけを唯我独尊的にアルバムを出したりすることもあれば、ちょっとだけコンテンポラリーな音楽的要素を取り入れたりすることもある。
それが功を奏しているかと言えばそんなことはないようだ。
どれも往年のようなヒットにはつながってない。
ならば、アリスも『TRASH』の完全再現をするべきだろう。
ここからの曲をいくつか、久しぶりにライヴでしているところを観て何度も観てしまっている自分に気づいたからだ。
それをすれば、私のみならず多くのメタルファンを喜ばすことは間違いない。
それを告知すれば、私は迷うことなく、そのライヴに足を運ぶだろう。
最近のアリスは確かにアルバムはそれなりにいいが、必ずコンサートに足を運びたいと思わせるほどの代物ではないことはことわらなくてはならないだろう。
ライヴでも70年代から80年代初期のモノの数が多すぎると感じるのは私だけではないだろう。
やはりそのアーティスト史上一番多くの人を魅了したアルバムの完全再現こそが、してほしいもののうち、最上級のものであることは間違いない。
そんな気がするのは私だけではないだろう。
この時こそが、アリスにとって一番アブラが乗っていた時期であったのは間違いない。
その『TRASH』発表後の日本公演が実現した90年の日程は以下である。
8月18日 大宮ソニックシティ
8月20,22,23日 東京NHKホール
8月26日 横浜文化体育館
8月27日 大阪フェスティバルホール
8月30日 瀬戸文化センター
かなりいい実績だが、このレベルをいまもアリスが維持しているとはいいがたい。
2017年の『PARANORMAL』の時は、『LOUD PARK』への出演ができただけだし、次の『DETROIT STORIES』の時も来日公演はなかったし、『ROAD』の後も、来日の兆しは見えてこない。
『ROAD』の各国での売り上げも、それほど良いとはいいがたい(ドイツのチャートで1位を獲得したのは素晴らしいが…)。
それを大幅に覆し、アリスの底力を多くの人に見せつけ、彼のファン以外の人にも、また彼のファンであったにもかかわらず離れてしまっていた人を再度惹きつけるには、やはり最大傑作の『TRASH』の完全再現をすべきなのだ。
『HELLFEST 2022』のライヴを観てそんなことを考えてしまったのだ。
やはり『TRASH』はそれくらい素晴らしいアルバムだし、人様に勧めれる作品だ。
TRASH
ベストアルバム
HELL IS BEST
●以下のサイトでも取り扱っています。
↓
タワーレコード
【HMV】ローチケHMV|音楽CD・DVD
はこれにて終了します。
ありがとうございました。
スポンサーリンク 1
スポンサーリンク 2
♯ALICE COOPER
♯TRASH
♯WHITESNAKE 87