(コラム)DREAM THEATERよりもジェイムズ.ラブリエのソロ作の方をバイアスをかけて聴くのは奇妙?

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前回、DREAM THEATERのシンガーであるジェイムズ.ラブリエのソロアルバムであるELEMENTS OF PERSUATIONを紹介した。

この時思ったのは、これこそがジェイムズ.ラブリエの真価が味わえる作品であるということである。

DREAM THEATERよりも!(笑)

いや、しかし私の偽らざる意見である。

その内容については以下のページを参照してほしい。
  ↓
ELEMENTS OF PERSUATION


私は芸術家やミュージシャンではないから、そういった作品を創作する人の立場や、心理を理解することはできないが、それを文章を書く気持ちを拡大解釈したり、アレンジを加えて理解することで少しでも理解するしかできない。

だから、ありのままの絵画を描く人の作品であっても、どの作品もオマージュがかかるのが通常である。

通常のロックやメタルであれば5分くらいの曲が通常であるが、プログレッシブロック10分以上であるのが普通である。

いつも浮かんでくるメロディや音を脳内にある曲構想とプラスしたり、発酵したりして曲が出来上がる。

それが通常の作曲家よりも、長く、ドラマティックな曲を創作する能力があるのだDREAM THEATERのギタリストであるジョン.ペトルーシには。

彼は、DREAM THEATERのメインソングライターだ。

でありかつ彼は、作曲の天才だ。



   ジョン.ペトルーシ


そのもつ世界観が尋常ではないゆえに、歌詞もやはりその作曲したジョン自身が書いてしまうのが当たり前なのだろう。

ゆえに、ジェイムズが書く余地がなかったのだろうし、任せよう、あるいは自分が入る余地はない、というような感じになっていたのだろうと思う。

その詳細についてはDREAM THEATERのインタビュー等を読んでも知ることはできなかった。

やはりそういうバンド内でのプライバシーについては語るべきではないのだろう。

いや、以下のように考えることもできたかもしれない。

そういうバンド内のこれまでのやり方にちゃちをジェイムズがつけることはできなかっただろうことは想像できる。

創設メンバーではないし、2代目ヴォーカリストゆえに、中途採用の社員が、先輩社員のやり方に文句を言うようなものだ。

できるはずがない。





その創作した曲に込められた世界観や心や気持ちを、限りなく完璧に理解して歌詞を書くシンガーがバンド内にいてくれたらよかったのだ、私にとっては。

しかし、そこまで意気のあった人などそうそういるものでもないし、ジョンのように天才性の高い人の場合ならなおさらだ。

それゆえに、ジョンは自分で歌詞まで書いてしまい、ジェイムズは書けなかった。

書ければよかったのだ、ジェイムズもかなり天才的なシンガーゆえに、そうすれば感動することは間違いなかったはずだ。

しかし、書かなかった結果、DREAM THEATERの楽曲を聴いていても、私はソウルが感じれなくなっていったし、楽曲も無機質性が高まっていったと感じたのは私だけであろうか?

DREAM THEATERのアルバムは、AWAKEまでは良かったものの、その次のアルバムから一気に情熱がなくなって、アルバムごとに必ず買うということはなくなった。



 『AWAKE


たまに、店頭でのセールにDREAM THEATERのアルバムがあったときや、ネットでのアウトレットセールで1000円くらいで出ていた時は買って聴いたりしたが、やはり集中して聴くことができなかった。

それは、このバンドの音楽が、1曲につき10分以上の大作になる傾向があり、それで毎回70分以上もの長さになってしまった、ということであったと思っていたが、自分のこれまでの趣向を分析してみると、やはりジェイムズが歌詞を書けないバンド内の事情に起因するとしか思えない。

それでは、やはりソウルが感じれないからだ。

それゆえに、音楽が無機質に感じられてならなかったのだ。

そういう音楽は私の好むところではないのだ残念ながら…。

しかし、プログレッシブロックバンドとしてDREAM THEATERは孤高の存在だ。




1曲が10分以上もあることだけで人は忌避しやすいが、それでも熱烈なファンを増やし続けて、ここ日本でも日本武道館公演を常に維持している。

こういうバンドは珍しいし、その偉業は否が応でも認めるだろう誰でも。

しかし、私はシンガーが歌詞をバンドの人事上書けない、それ故にソウルが感じれないがゆえに集中して聴けなくなってしまった。

ゆえに、応援できないのだ。


その創造性を曲だけでなく、歌詞まで自分で書いてしまいたい欲求がジョンにはあるので、ジェイムズ.ラブリエには書いてもらわなかったのだ。

それが、私にとっては良くなかったのだ。

私は、シンガーには歌詞を書いてもらいたい、という基本的な要求をせざるを得ないのだ。

そうでなければ、その歌に集中して聴けないし、感動もできないからだ。




他人が書いた歌詞は、その人が経験したことや気持ち、主張、主義が書いているのだから、それをシンガーが歌っても100%の感情移入はできないのだ。

それゆえに聴く私は、集中して聴けないし、感動もできない。

そのような時間は正直もったいないのだ。

私は人の気持ちを大事にするタイプだ。

小学校、中学校、高校時代の友人とも今でも付き合っているのだ。

そんな心情のスタンスゆえに、やはりシンガーには歌詞を書いて歌ってもらいたいのだ。

そんなことどうでもいいじゃないか! という意見もあるだろうが、そのような意見も尊重するが私はそういう意見にはならないだけの話しだ。

しかし、DREAM THEATERの音楽がこの上なく素晴らしいのは当然認める。

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創造力、想像力、構成力、歌のうまさ、どのプレイヤーの楽器の演奏の高さ、どれをとってもこのバンドの右に出るバンドを探すのは困難だし晦渋を極める。

しかし、その音楽の歌詞をシンガーが書ないことには、その歌詞の心を感じることはできないのは明白だろう。

ゆえに、私はこれからもDREAM THEATERを支持しないが、ジェイムズのソロ作は心底応援していきたいなと思っているのだ。

ジェイムズのソロアルバムに参加しているミュージシャンたちは、作曲力もDREAM THEATER並いやそれ以上に高い場面もあるし、演奏のレベルも高い。

しかも、どの曲もプログレッシブメタルバンドのように長くないし、適度な長さだから聴きたくなる度合いは高い。

奇妙なスタンスと思われるであろうが、ずっと維持していく趣味というのは他人や周囲の人に合わせるのではなく、自分で決定するのが王道だと思うのだ。

ゆえに変えるつもりはない。

これから先、ジェイムズは、ソロだけでキャリアを積んでいくことはないだろう。

こんな私ごときの意見がジェイムズには届かないだろうし、彼と友人.知人であっても、私の意見に共感することもないだろう。


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BON JOVI
は、ジョン.ボン・ジョヴィリッチー.サンボラが作詞作曲の2大柱だったが、リッチーは脱退した。

彼は、元々バンドでも歌詞を書いていたし、作曲能力も高かった。

ゆえに、BON JOVIではソウルが感じれなかったが、ソロになってソウルを感じれるようになったというパターンとは違うのだ。

だが、作詞をバンド内でできなかったが、ソロではできた、というパターンでは聴き手のアティチュードが違ってくるから面白い。

なら何故、このバンドの超名作であるIMAGES & WORDSは感動の渦になり、あれほど聴き込んだのか、という疑問がわく。

あのアルバムでも、ジェイムズは1曲も作詞していないのに。

それは加入したばかりで、心に新規の息吹が通っていたゆえに真摯に、その歌詞に感情を込める努力をしていたのだろう。 ゆえに、それが可能だった。

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IMAGES & WORDS


しかしアルバムを出すごとに、毎回自分の書いていない歌詞を歌うことになって、マンネリ化していってしまった。

ゆえに感情を込めることが、元よりできないのに、さらにできないようになってしまった、ということだろうと思う。

THUNDERDANGER DANGERROYAL HUNTなども、シンガーが歌詞を書けない、あるいは書くことが許されないバンド内事情ゆえに、集中して聴けないバンドとして挙げてきた。

しかし、そんなバンドのアルバムでも、デビュー作やセカンドアルバムまでは何とか聴けたのだ。

しかし、それが3作も続くとさすがに聴けなくなって、中古盤屋に売り、それ以降は買わなくなったのだ。

そんな事情とDREAM THEATERは似ているのだ。


ELEMENTS OF PERSUATION


無機質と自分が思っている音楽を表面上だけで聴いていくのは時間の無駄なのだ。

そんなスタンスを支持していける、と思った人には維持してもらいたいものである。

私はこれから先、DREAM THEATERではなく、ジェイムズのソロアルバムのほうを率先して聴いていきたいし、もうすでに某音楽ソフトサイトにアクセスして、それらすべてをカートに入れてすぐに買う準備をしているのだ。

奇妙なスタンスと思われるだろうが、それが私の確固たるスタンスなのだ。

とりあえず、先に紹介したジェイムズのソロ作であるELEMENTS OF PERSUATIONを紹介しておきたい。
  ↓

●以下のサイトでも取り扱っています。
  ↓

タワーレコード

【HMV】ローチケHMV|音楽CD・DVD


今回はこれにて終了します。

ありがとうございました。

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